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「仕事なのに行けるわけないでしょ」体育でケガをした子どもの迎えに来ない保護者…再度連絡すると驚きの返答が

  • 2025.8.17
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

こんにちは。元小学校教員のみずいろ文具です。

今日は、学校現場で経験した「保健室の利用」にまつわるエピソードをご紹介します。ここから見えてくるのは、保護者だけの問題ではなく、社会全体で考えるべき“子どもの緊急対応”の在り方です。

体育の授業でケガ発生。保健室での対応と保護者への連絡

6時間目の体育の跳び箱の時間、私のクラスの児童Cさんが着地に失敗し、足をくじいてしまいました。

すぐに養護教諭に診てもらうと、痛みもあり、スムーズに歩けない様子。大きな緊急性はなさそうでしたが、徒歩での帰宅は難しいと判断し、念のため保護者に迎えをお願いすることにしました。

午後3時ごろ、保護者の方に電話をかけると、大きなため息とともに「仕事なのに迎えに行けるわけないでしょ。とりあえずそっちで見ててよ」との返事。そのまま電話が切れました。

両親に電話をかけましたが、二人とも仕事中で同じ反応。とりあえず時間を置いて再度連絡をすることに。その間に日は暮れ、外はいつの間にか真っ暗になってしまいました。

迎えが来ない…真っ暗な中、徒歩で送り届けた夜

再度連絡して迎えの時間を確認すると、「仕事が終わる20時ころなら行けるけど」とのこと。しかし、学校職員の勤務時間は17時ごろまでです。

養護教諭と18時ころまで待ちましたが、お迎えは来ず。養護教諭も私も小さい子どものお迎えがあるため、20時まで残ることは難しい状況です。保護者に自宅まで送り届けてよいかを確認し、18時に高校生の姉が帰宅するということだったので、車いすを押し、真っ暗な中徒歩で自宅まで送り届けました。

その後、疲れた体で延長保育を利用した我が子のお迎えへ。広いお部屋でたった一人で母親を待っていた小さな我が子の姿を見ると、胸が締め付けられる思いでした。

仕事中は動けない保護者も。共働き家庭の現実

もちろん、保護者もすぐに仕事を放り出して駆け付けるのは難しい場合があることは、社会人として働いたことがある人なら誰もが想像できるでしょう。

最近は共働きのご家庭が急増しましたが、子どもを育てながら社会で働くというのは非常に大きな苦労を伴い、そんな中で子育てに奮闘する保護者の方をいつも尊敬しています。

しかし、学校でのケガや体調不良は、子どもにとって不安な時間です。Cさんに「おうちの方、まだ時間がかかるみたい。もう少し待っていようね」と伝えた時の心細そうな瞳に胸が痛みました。

痛みや心細さを抱えたまま何時間も待つことは、精神的にも負担になります。

子どもの緊急時、最優先できる社会に

「子どもがけがをした、熱を出した」などの緊急時には、ほとんどの保護者の方がお忙しい中都合をつけてお迎えに来てくださっています。

しかしまれに、「仕事があるから無理」「抜けたら周りに迷惑がかかる」といった理由で動けず、保健室で長時間対応するケースも少なくありません。

養護教諭は医師ではありませんし、対応にも限界があります。

だからこそ、社会全体で「子どもがけがをした、熱を出したとなったら、すぐに迎えに行ってあげて」という空気と仕組みが必要です。職場の理解や休暇制度の充実、地域での助け合いがあれば、保護者は安心して動けますし、子どもも不安な時間を減らすことができます。

子どもの安全や健康は、家庭だけの責任ではなく、社会全体で守るべきものです。誰もが安心して「まずは子どもを最優先できる」そんな社会であるべきだと強く感じています。



ライター:みずいろ文具
関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。