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元小学校教員「すぐ返信しないと“既読無視”」令和に横行するSNSトラブル「小学生のスマホ、本当に必要?」

  • 2025.8.14
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教員の、みずいろ文具です。

近年、小学校中学年以降の児童を中心に、SNSをきっかけとしたトラブルが激増しています。今日は、学校現場で実際に見てきた、子ども同士のSNSトラブルの現実をご紹介します。

小学生の間で起きているSNSトラブル

近年、スマートフォンやSNSを巡るトラブルは増加の一途をたどっています。内容はさまざまで、時には大人でも驚く悪質なものもあります。

  • 友達の画像をSNSで共有し、悪質な加工を施して拡散する。
  • SNSで「個人情報を晒すぞ」と脅しのメッセージを送る。
  • すぐに返信しないと「既読無視」と責められ、グループから外される。
  • 深夜までメッセージアプリでやりとりをして、翌日の授業中に居眠りをする。

これらはすべて、小学生の間で実際に起きていることです。スマホ、SNSは楽しく便利なツールですが、使い方を誤れば、友人関係を壊したり、学校生活に支障をきたしたりすることがあります。

学校に持ち込まれるトラブル

こうしたトラブルは、最初は子ども同士のやりとりから始まります。しかし、関係がこじれて手に負えなくなったとき、保護者の方から学校に相談が寄せられます。

「もうどうにもできないので、学校で対応してほしい」

そう言われ、関係児童を集めて事実確認を行うことも少なくありません。

しかしながら、SNS上のやりとりは証拠が残るとはいえ、一方の主張だけでは真相が見えにくいこともあります。やりとりの一部だけが切り取られていたり、背景に別の人間関係が絡んでいたりと、対応には膨大な時間と労力を要します。

SNSトラブルの事実確認のために、夜遅くまで時間外勤務を強いられている先生がたくさんいるのが現実です。

子どもの気持ちは分かるけれど…

子どもが「スマホを持ちたい」と思う気持ちは、よく分かります。友達と手軽に連絡を取り合いたい、流行りのアプリを使いたい…そうした気持ちは自然なことです。

しかし、SNSは使い方次第で、トラブルに巻き込まれる危険性をはらんでいます。無意識のひと言や軽い気持ちの投稿が、いじめの引き金になることも少なくありません。

「こんなおおごとになると思わなかった」「軽い気持ちで悪口を広めてしまった」と涙をこぼす子もいました。

もちろん学校でも、情報モラル教育として、インターネットとの向き合い方やSNSとの付き合い方について指導しています。しかし、それも限界があります。放課後や休日のやりとりまでは管理できませんし、最終的な判断やルール作りは家庭に委ねられてしまうのです。

大切な子どもたちを守るために

「みんなが持っているから」「かわいそうだから」と理由だけで使い方のルールも決めずに与えてしまえば、危険性への備えがないまま、大切な我が子をトラブルの渦中に放り込むことにもなりかねません。

私個人としては、小学生のうちにスマホは必要ないと感じていますが、それでも与えるのであれば、しっかりとしたルール作りが必要です。使い方のルールを一緒に決め、守れているかを定期的に確認すること。困ったときにすぐに相談できる関係をつくること。人を傷つける使い方をしたらもう使わせない。これが最低限やるべきことではないでしょうか。

トラブルが起きてから対応するのではなく、起きる前に防ぐための関わりを。

スマホを手にするということは、同時に“人を傷つける可能性のある道具”を持つということでもある…その事実を、学校と家庭の両方でしっかり伝えることが何より大切だと考えています。



ライター:みずいろ文具
関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。