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42歳女性「白髪染めをしても2週間で元通り…」染めることで逆に白髪を増やしてる?【医師がズバリ回答】

  • 2025.8.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

白髪染めをしても2週間ほどで色が落ちてしまい、また白髪が目立つようになる経験を持つ人は多いですよね。「染めたばかりなのにすぐ戻ってしまうなんて、もしかして白髪が増えているの?」と不安になる方もいるでしょう。実際のところ、白髪染めが“白髪を増やしてしまう”ことはあるのでしょうか?今回は、色の戻りや白髪染めによる影響について、わかりやすく解説します。

白髪染めで色が落ちやすい理由と白髪との関係

染めても2週間もしたら根元が白く目立ってくるので、頻繁に染めるが面倒だし、しんどいです。もしかしたら染める液の刺激か強すぎて白髪を増やしているんじゃないかと思いました。染めることで白髪に刺激を与えて増えてしまうっていうのは本当ですか? (42歳・女性)

まず知っておきたいのは、白髪染めの仕組みと色落ちの原因です。白髪染めは髪の表面や内部に染料を浸透させて染めていますが、髪質や使用状況によっては色落ちしやすいことがあります。特に白髪は通常の地毛よりも表面がざらついているため、染料が定着しにくく、2週間前後で自然に色が薄くなってしまうことが珍しくありません。

では、「白髪が染めるたびに増えているのでは?」という疑問について考えてみましょう。現在の見解では、白髪染めそのものが直接的に新しい白髪を増やすという科学的証拠はありません。ただし、薬剤に含まれる成分が頭皮や髪にストレスを与え、その結果として頭皮環境が悪化し、間接的に白髪が増える可能性は否定できません。

つまり、白髪染めで起こりがちな色落ちと白髪の増加は、お互いに必ずしも連動しているわけではないのです。ただし、刺激や乾燥などのダメージが蓄積すると、頭皮の健康に影響し、結果として白髪が増えるリスクは高まる可能性があります。

白髪染めのダメージ対策と生活習慣の関係

白髪染めの色落ちや髪・頭皮への負担を軽減するためには、選び方や使い方に工夫が必要です。

たとえば、低刺激タイプのヘアカラーや植物由来成分の製品を選ぶことで、頭皮の負担を減らせる可能性があります。また、染める頻度を必要最低限に抑えたり、染めた後のトリートメントで保湿を徹底したりすることも重要です。

さらに、白髪は加齢や遺伝の影響が大きいものの、食生活や睡眠、ストレス管理といった生活習慣も無視できません。特に栄養不足や慢性的なストレスは髪の健康に影響し、白髪の発生に関係していることがわかっています。白髪染めで一時的に髪色を整えつつも、内側からのケアや頭皮の健康を意識することで、白髪の進行をサポートすることが可能です。

実際に、白髪染めを長期間続けている人の中には、色持ちが良くならずすぐに戻る場合でも、頭皮のダメージを最小限にして上手に付き合っているケースもあります。ヘアカラー選びの際に、成分表示や口コミを参考にしながら、自分に合った製品を見つけることもポイントの一つです。

染めてもしばらくすると白髪が目立つのは自然なサイクル

最後に理解しておきたいのは、髪の毛は常に生え変わっているということです。一度染めて色が入っても、髪の毛が伸びると根元からは新しく染まっていない白髪が顔を出します。このため、2週間程度で色が戻ってしまうように感じるのは、白髪染めの性質上ある程度は避けられません。

こうしたサイクルの中で、白髪染めそのものが新たな白髪を生み出すわけではなく、「染めることで白髪が増えた」と感じるのは、この自然な髪の生え変わりのプロセスが影響しています。また、しばらく見ていなかった白髪が目立つようになるタイミングで染めることで、白髪の量が一気に増えたように思うこともあります。

白髪染めで白髪は増えないけど、ケアは大切

白髪染めをしても2週間ほどで色が薄くなり、元の白髪が目立ってしまうのは、染料の特性や髪の生え変わりサイクルによるものです。現時点で白髪染めが直接白髪を増やすという科学的根拠はありませんが、頭皮や髪へのダメージを抑えるケアを心掛けることで、白髪の進行に間接的に良い影響を与えられるかもしれません。白髪染めを上手に活用しながら、生活習慣や頭皮の健康にも気を配ることで、納得のいくヘアカラーライフを送る手助けになるでしょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。