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BLACKPINK ジェニーが飾る、シャネルの2025-26年秋冬プレコレクションキャンペーンの舞台裏に潜入!

  • 2025.7.18

パリのパレ・ロワイヤル。ここが、シャネルCHANEL)の2025-26年秋冬プレコレクションキャンペーンの撮影現場だ。キャンペーンの顔を務めるブラックピンクBLACKPINK)のジェニーは、いかにもパリジャンらしいルックの数々に身を包み、カメラの前でポーズをとっている。庭園ではゆったりとしたネイビー色のコート、白いTシャツデニムを、噴水の前ではベレー帽と肩を大胆に抜いたツイードのジャケットを着用し、そして数時間前まで『VOGUE』の取材に応じていた市内のアパルトマンでは、ライトブルーのツイードジャケットとスカートを纏っていた。ミューズは「メゾンのアンバサダーのジェニーと、1990年代のアメリカのロマンティックコメディ映画の主人公たち」だというコレクションなだけあって、この日ジェニーが身につけたルックはどれも彼女らしく、それぞれが今季のプレコレクションを象徴している。

ジェニーにとって、1990年代は特別な年代だ。「1990年代のすべてから影響を受けています」と言う彼女は、ファッションだけでなく、映画から音楽アートまで、文字通りこの時代のすべてにインスパイアされている。それは、メゾンのプレコレションも同じだ。シャネルのクリエイション スタジオは今回、『ノッティングヒルの恋人』(1999)のジュリア・ロバーツなど、この時代のロマコメ映画のスターたちが劇中で着用していた、マスキュリンでありながらフェミニンなスタイルに独自の捻りを加えた。男性らしさと女性らしさ、ふたつの相反する要素をベルト付きの黒いワイドショルダーのジャケット、メンズウェアのように仕立てられたフレアパンツ、メンズのウエストコートを想起させるコルセット、どこかミリタリー調なネイビージャケットとショートパンツといったアイテムに落とし込み、それが独特なコントラストを描く。

今季のもうひとつのテーマはレースだ。シャネルのシンボルのひとつでもあるレースは、コレクション全体に繊細で詩的なタッチを加える。シルエットが特徴的なドレスからカメリアのモチーフがあしらわれたジャンプスーツ、細かなディテールが光るスカートからフローラル柄のタイツに合わせたスポーティな白パーカまで、意外な形で取り入れられたレースは、“フェミニンなファッションはこうあるべき”という固定観念を取り払う。一方、レースを使用したツイードやニット生地は、メゾンのソフトでロマンティックな面を表している。シャネルというメゾンにとって、レースは単なるディテールではない。女性の内なる世界と、彼女たちが身を置く外の世界の両方を表現するものなのだ。

2025-26年秋冬プレクレクションは、ただ新作の服を発表しているわけではなく、女性らしさというものを再定義している。リボンやレース、ツイードやデニム、コルセットやフレアパンツといった異なる要素が一体となり、新たな女性らしさを打ち出す。それはときにエレガントでときに粗削りな、ときにソフトでときにハードな女性らしさで、このプレコレクションは世の中が定めた型にはまらないすべて女性に捧げられている。ジェニーはそういった女性たちが体現する、多面的な女性像を象徴するアイコンなのだ。

「シャネルのコレクションはすべて、アイコニックな女性をミューズにしています。今回は自分の好きなものや自分のスタイルを(クリエイション スタジオと)共有し、創作プロセスに携わることができてとても光栄でした。私が過去に着用したシャネルのピースを現代風に再解釈したルックもありますし、個人的に思い入れの強いピースもあります。このコレクションでは、コントラストの美しさを表現したかったんです。シャネルは昔から、強く、自信に満ちた女性たちを称えてきました。そこがすごく好きですし、すべての女性に自分の夢を追いかけて、自分らしくあってほしいです」と、ジェニーは舞台裏映像で『VOGUE』に語っている。キャンペーンの撮影に独占密着した『VOGUE』に、彼女はほかにも自分自身のファッションや現代の女性について語ってくれた。

「シャネルの服は、着る女性に自信を与えてくれる」

──シャネルの2025-26年秋冬プレコレクションは女性の物語でもあります。あなた自身とシャネルは、女性をどのように捉えていますか?

私とシャネルには共通点がたくさんあります。私もシャネルも女性を応援していますし、世界中の女性に自分の夢ややりたいことを自由に追いかけてほしいと思っています。

──キャンペーンはクレイグ・マクディーンが撮影されましたが、現場での雰囲気はどうでしたか?

クレイグと撮影するのは今回が初めてだったのですが、さすがだと思いました。撮影前に、彼が手がけてきた作品を、見つけられるものはすべて研究したんです。独特な方法でモデルを引き立たせてるフォトグラファーと映像作家で、彼の色使いが特に好きです。どうすれば彼とより自然に、そして効率的にコラボレーションをできるかを考えていたんですが、いざ撮影が始まるとすべてがとてもスムーズに行って。初めてとは思えないくらい、とても自然な空気感でした。

──コレクションからは、ロマコメ映画のようなとても素敵な1990年代っぽさが漂っていますね。

昔からずっと、1990年代のファッション、アート、音楽、映画にインスパイアされていて、『ノッティングヒルの恋人』は一番好きな映画です。初めて観たときに、作品の雰囲気、色合い、音楽、ジュリア・ロバーツのスタイルを好きになりました。今でも時間があるときにたまに観ます。ジュリアのスタイルはフェミニンでありながらボーイッシュで、ロマンティックでありながらプレッピーで、いつもミューズとしてファッションの参考にしています。

──特に気に入ったルックやディテールはありますか?

デニムと、エフォートレスに見えるルックが特に好きでした。私はファッションが大好きで、ドレスアップするのもすごく好きなんですが、着心地の良さをいつも一番大切にしています。カジュアルでクールなデニムは、私のワードローブの定番アイテムで、いろいろなピースと合わせることが多いです。コレクションを通して登場するリボンのディテールも好きですね。いかにもシャネルらしくて、それだけで特別感が増します。

──シャネルの2025-26年秋冬プレコレクションは、女性らしさと男性らしさ、クラシックなパリジャンのルックとご自身のスタイル、さまざまなコントラストがカギとなっている印象を受けます。

シャネルは昔から、女性らしさと男性らしさのコントラストを模索していて、それがすごく面白いと思います。シャネルの服は着る女性に自信を与え、そのコントラストを各コレクションで再解釈されるので、毎回興味深いです。今回のコレクションはパリのエッセンスを凝縮していて、そこが好きなところではあるんですが、私自身のこれまでのファッションも取り入れています。過去に着たことがあるルックにそっくりなピースもあって、シャネルがいかに私のスタイルを理解しているかを実感しました。

Photographer: Peter Ash Lee Photo Assistant: Jérémy Cardoso Text: Minji Kwon Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.KR

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