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毎朝の「キムチ食べられ」のやり取り…祖母と過ごした“何気ない”夏の日の思い出にほっこり

  • 2025.8.29
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

読者がホッと安心できる優しい作品を発信している、イラストレーター兼漫画家のたば やん (たば やんの呟き)さん。X(旧Twitter)にて、自身の祖母を綴ったエッセイ漫画『おばあちゃんと一緒』を連載中の彼女が、今回描いたのは、“夏の台所”での祖母との、ほのぼのとして思わずほっこり笑顔になる2つのエピソードです。

その投稿がこちら!

どちらのエピソードも、お祖母様と台所でのんびりとした時間や会話を交わした、とある夏の日の思い出です。

この投稿には、多くの人から「こんな休日も最高」「温かい日だまりのような心地良さがある」といった温かい反響が寄せられており、お祖母様とのかけがえのない時間の幸せが伝わってきます。

今回は、そんなたば やんさんにお祖母様の心温まるエピソードについて詳しくお話を伺いました。

ありふれた夏の日の“特別”なひとコマ

たば やんさんがSNSで紹介しているのは、祖母との台所での何気ないやり取り。

一つ目の思い出は、朝10時、祖母とたば やんさんがテーブルで向かい合って朝食をとっているシーンです。自分の朝食をお腹いっぱい食べ終えた祖母は、二人の間に置かれた“キムチ”を他の小皿や瓶で押して、たば やんさんの元まで届け、「キムチ食べら」と毎朝勧めるのでした。

まさに、“孫に自分のおすすめを食べてもらいたい”という気持ちが伝わってくる祖母の“キリッ”とした表情。しかし、たば やんさんは「いや、私パンだし…」と、マッチしない状況に思わず笑ってしまうエピソードです。

そして、二つ目の思い出の場面では、食事を終えたたば やんさんが食器を洗うそばで、祖母がまだ椅子に腰かけている姿が描かれています。背中を向かい合わせた状態ですが、たば やんさんの耳に“ボソッ”と独り言をつぶやく祖母の声が聞こえてきました。

「ご飯食べて薬飲んで…これで午前中の大半は終わりました」と、まるでその日のスケジュールを誰かに報告するかのように、突然語り始める祖母。そして続けて、「今11時30分。デザートには人形焼を食べました」と、丁寧に実況中継するかのように話すのでした。

そんな祖母の姿を振り返るたば やんさんの表情には、ほっこりとした愛おしさあふれる笑顔が浮かんでいます。

キュウリのお裾分けに付けられた“味付け海苔”の正体

---お祖母様との夏の思い出に心が和みました。子どもの頃の夏休みに体験したことや、お祖母様がしてくれたことなど、今も記憶に残っている“夏の一場面”はありますか?

真っ先に思い出したのが、祖母の畑できゅうりが謎の成長をし、巨大化してしまった夏の思い出です。

野球のバットのようなきゅうりがたくさん採れてしまい、家ではとても処理しきれず、ご近所や友達に配るのも「こんな大きなもの…」と申し訳なく思ったのか、なんともらってくれたらオマケで味付け海苔を付けるというテレビショッピングのような戦法に出た祖母。そのために廊下には味付け海苔のストックが積み上げられていました。その光景を思い出すと、今でもおかしくて笑ってしまいます。

---本当にユーモアあふれるお祖母様ですね!

祖母がいたから感じられた、心温まる夏

何気ないある夏の日の思い出でしたが、どちらのエピソードもお祖母様の自然なかわいらしさに溢れており、その場にいるだけで心がほっこり温かくなるような、穏やかで心地よい時間がゆったりと流れています。

台所に広がる小さな日常の時間からは、笑顔と安心感で満たされているような、そんな優しい夏のひとときが感じられました。

101歳のお祖母様の自然体のかわいらしさを、ユーモアたっぷりに描くたば やんさんさんのエッセイ漫画『おばあちゃんと一緒』。読むだけで心が愛おしさや優しさで満たされるこの作品は、多くの読者の心にそっと癒しを届けていることでしょう。



取材協力:たば やん(@obaatyanntoissy)
イラストレーター兼漫画家。X(旧Twitter)にて、自身の祖母を綴ったエッセイ漫画『おばあちゃんと一緒』連載中。読者がホッと安心できる優しい作品を発信していきたい。