1. トップ
  2. 「打ち切りだけは勘弁」「うそでしょ…」“打ち切り疑惑”が浮上し視聴者騒然…だけど「ドラマ人生の原点」語り継がれる異色作

「打ち切りだけは勘弁」「うそでしょ…」“打ち切り疑惑”が浮上し視聴者騒然…だけど「ドラマ人生の原点」語り継がれる異色作

  • 2025.8.25

ドラマの中には、何度でも観返したくなる作品があります。今回は、そんな中から"虜になる名作ドラマ"を5本セレクトしました。本記事ではその第5弾として、ドラマ『デカワンコ』(日本テレビ系)をご紹介します。犬並みの嗅覚を持つゴスロリ新人刑事が、個性派揃いの仲間と共に難事件に挑む――。震災の最中にも笑いと日常を届け、多くの人の心に残った名作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

undefined
ドラマ『いちばんすきな花』完成披露イベントに出席した多部未華子(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『デカワンコ』(日本テレビ系)
  • 放送期間:2011年1月15日 - 2011年3月26日
  • 出演: 多部未華子(花森一子 役)

都心のビルの谷間で転落死体が発見され、警視庁捜査一課13係が出動します。ベテラン刑事に混じって現れたのは、フリフリ衣装の新人刑事・花森一子(多部未華子)。周囲からはお荷物扱いされる彼女ですが、犬並みの嗅覚という特別な能力を秘めていました。

犠牲者は社会派ジャーナリストの難波浩二。警察犬ミハイルの働きで現場が特定され、13係は屋上へ。そこで一子は「どうして…あの人の匂いが?」と驚く匂いを嗅ぎ取り、やがて警視庁トップ・松田警視総監(伊東四朗)へとたどり着きます。「まさか総監が…!?」――権力を恐れず正義感のままに行動する一子は、事件を思わぬ方向へと導きます。

天然で涙もろい一子が、個性派揃いの13係や警察犬ミハイルと共に次々と難事件を解決していく、コメディタッチの刑事ドラマです。

清純派のイメージを覆す“ゴスロリ刑事”が話題に

ドラマ『デカワンコ』は、森本梢子さんの同名コミックを原作に、日本テレビ系で2011年1月期に放送されたコメディータッチの刑事ドラマです。主人公は多部未華子さん演じる新人刑事・花森一子。警察犬並みの嗅覚を持つという特技で事件解決に挑む一方、ゴスロリファッションに身を包み、天然で涙もろいというキャラクターが強烈な印象を残しました。

制作を手がけたのは、大ヒットドラマ『喰いタン』のスタッフ陣。原作は『ごくせん』で知られる森本梢子さんとあって、放送前から大きな注目を集めました。

清純派のイメージが強かった多部さんが、前髪ぱっつんフリフリ衣装という大胆な役に挑んだことで話題となり、放送開始直後から「ここまではっちゃけたほうが中途半端な刑事ドラマより面白い」「デカワンコ笑った~」「多部未華子のゴスロリが可愛すぎる」「刑事ドラマなのに自由な人ばっかりだから面白い」と盛り上がりを見せました。

一見コミカルな設定ながら、物語は緻密に構成された本格派刑事ドラマ。スピード感ある捜査シーンを織り交ぜつつ、最終回は温泉慰安旅行で幕を閉じるというユーモラスな結末まで、一貫した世界観を貫いています。

さらに見逃せないのが多部さんの表情豊かな“変顔”。コミカルで可愛らしい表情が視聴者を魅了し、ギャラクシー賞を受賞するなど話題を集めました。

二つのスペシャルが描いた“異色刑事ドラマ”の魅力

2011年1月期に放送された『デカワンコ』は、全10話を通して安定した人気を保ち、最終回では高い視聴率をマークしました。

放送終了後もその人気は続き、同年4月30日には番外編『デカワンコ ちょっとだけリターンズ』が登場。警視庁捜査一課13係に突如「メンバーを1人外せ」という不可解な指令が下され、門馬係長(升毅)や重村(沢村一樹)が頭を悩ませることに。桐島(手越祐也)、小松原(吹越満)、和田(石塚英彦)ら仲間たちが足の引っ張り合いを始め、やがて五十嵐(佐野史郎)、田村(田口トモロヲ)、さらには警察犬ミハイルまで巻き込んで大騒動に発展します。しかしその場に、一子(多部未華子)の姿だけが見当たらず、物語は意外な方向へと転がっていきました。

さらに翌年1月7日には『デカワンコ 新春スペシャル』が放送され、一子たちがついに海外へ飛び出します。休暇を利用して訪れたパリで、インターポールの捜査協力をこなしつつ観光を楽しんでいた13係。ところが重村(沢村一樹)が行方不明となり、一子が得意の嗅覚で探すうちに、なぜか江戸時代へタイムスリップしてしまうという大胆な展開に。フリフリのゴスロリ衣装だけでなく、パリジェンヌ風や小僧姿など、多部未華子さんの多彩な衣装も大きな見どころとなりました。

震災の最中に届けられた「私のドラマ人生の原点」

放送当時、第3話で視聴率が下がったことや、東日本大震災が発生したことから「打ち切りになるのでは」と心配する声がありました。「視聴率が落ちてる…」「打ち切りだけは勘弁」「うそでしょ…」という切実なコメントも出たほどです。だからこそ翌週以降に視聴率が回復し、最後まで放送が続いたことは、多くの視聴者にとって特別な意味を持ちました。

東日本大震災が発生し、世の中が不安と恐怖に包まれていたため「自粛せず最後まで放送してくれて本当に嬉しかった」「このドラマが一番の楽しみだった」と振り返る声が、その存在の大きさを物語っています。

『デカワンコ』は繰り返し観ても飽きない作品として「まじで何回観ても飽きん」と愛され、中には「私のドラマ人生の原点」と語る人も。

一過性の話題作ではなく、いまも多くの人に愛されている『デカワンコ』は“虜になる名作ドラマ”と言えるでしょう。


※記事は執筆時点の情報です