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10秒で計算してみて!「42×48」→暗算できる?

  • 2025.8.7
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あなたは、インド式計算法をご存じですか?

インド式計算法には、複雑に見える掛け算や割り算をスピーディーに計算するためのさまざまなテクニックが詰まっています。

今回は、「ある特徴を持った二桁の掛け算」に使える暗算方法を紹介します。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
42×48

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「2016」です。

問題の答えの上二桁は「4×5」に、下二桁は「2×8」になっていますね。

この数字、掛け算の中に出てくる数字とどう関連するのかが分かれば、暗算方法が見えてきますよ。

ポイント

この問題は、「十の位が同じ数で、一の位どうしを足すと10になる数の掛け算」です。

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この形をしている二桁の掛け算には、次のインド式計算法が使えます。

1.共通の10の位の数(今回は4)とその数に1を足した数を掛ける→4×(4+1)=4×5=20
2.一の位どうしを掛ける→2×8=16
3.1の答えを上二桁に、2の答えを下二桁に並べる→2016

簡単な掛け算を二つするだけで、すぐに答えが出ましたね。

暗算方法が成り立つ理由

最後に、この暗算方法が成り立つ理由について考えていきましょう。

ポイントは、掛け算を「縦×横の長方形の面積を出す式」だととらえることです。

今回の問題の「42×48」は、縦42、横48の長方形の面積を出す式だとします。以下の図では、黄色の長方形の面積がこの掛け算の答えを表しています。

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ここで、縦40、横40のところに線を引いて、長方形を次のように四つに分けましょう。

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ここで下の「2×40」の長方形を90度回転させて、右横にくっつけます。

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すると、長方形は「縦40・横50の長方形(下図黄色)」と、「縦2・横8の長方形(下図赤色)」の二つに分解されます。

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それぞれの面積は、「40×50」と「2×8」で求められます。この合計は「42×48」の答えと一致します。

40×50+2×8
=2000+16
=2016
=42×48

ここで先に紹介したインド式計算法をもう一度思い出してください。

1.共通の10の位の数(今回は4)とその数に1を足した数を掛ける→4×(4+1)=4×5=20
2.一の位どうしを掛ける→2×8=16
3.1の答えを上二桁に、2の答えを下二桁に並べる→2016

1は答え上二桁の値を計算する式なので、40×50、つまり黄色の長方形の面積を求めている部分にあたります。一方の2は、赤い長方形の面積を求める部分ですね。

このように考えれば、不思議に思えたインド式計算法の手順の背景が見えてくるのではないでしょうか。

まとめ

今回は二桁の掛け算を暗算するための、インド式計算法を紹介しました。

二桁の掛け算を見たら、すぐに筆算をするのではなく、十の位が一緒か、一の位を足すと10にならないかを確認してみてください。

十の位が同じで一の位の合計が10になる二桁の掛け算は、今回紹介した暗算方法で求められます。

インド式計算方法に興味を持った人は、他にどんな暗算方法が紹介されているかを一度調べてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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