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工夫して10秒で計算してみて!「403×23」→暗算できる?

  • 2025.7.6
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桁の大きな掛け算は、筆算を使いたくなるものです。

しかしちょっとした工夫すると、暗算でも簡単に答えが出ることがありますよ。

今回は、三桁×二桁の計算を10秒以内に暗算するにはどうしたらよいか考えてみましょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
403×23

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「9269」です。

10秒以内に答えを出せましたか?

制限時間内の解答が難しかったという人は、次の「ポイント」をご覧ください。

暗算しやすくなる工夫を紹介していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「分配法則を使って掛けられる数をバラバラにすること」です。

分配法則とは、簡単に言えば「二つの数を足してからある数を掛ける計算」「二つの数にある数を掛けてから足す計算」は同じ結果になるという法則です。

<分配法則>
〇×(▲+■)=〇×▲+〇×■
(▲+■)×〇=▲×〇+■×〇

まず、掛けられる数403を(400+3)の形にします。

403×23
=(400+3)×23

ここで、(▲+■)×〇=▲×〇+■×〇の形の分配法則を使いましょう。400と3それぞれに23を掛けて足してください

(400+3)×23
=400×23+3×23
=9200+69
=9269

「400×23」は「4×23」の計算結果の末尾に00を付けるだけなので、比較的簡単な計算です。同様に「3×23」も暗算は難しくありません。

つまり、分配法則を上手に利用することで、三桁×二桁の掛け算が一桁×二桁の掛け算と同レベルの難易度になったのです。

ちなみに「400×23+3×23」は、「403×23を23×403」に変形して(掛け算では掛けられる数と掛ける数を逆にしても答えは同じ)、筆算をした場合の計算方法と同じですよ。

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掛けられる数の十の位が0なこともあり、「403×23」をそのまま頭の中で筆算しようとすると、桁ずれの危険性が出てきます。しかし、掛けられる数を足し算に書き換えて分配法則を使う場合は、桁ずれのリスクが低くなるのです。

まとめ

掛け算の暗算をするときには、分配法則で計算が楽にならないか考えてみましょう。

今回のように、掛けられる数を桁ごとの切りのよい数字の足し算で表して分配法則を使うと、オリジナルの式よりもぐっと計算しやすくなることがあります。

桁数の多い掛け算を見たときは、今回紹介した方法を一度試してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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