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大人が意外と間違える算数「ケーキの原価はいくら?」→正しく求められる?

  • 2025.6.28
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「損益算」とは、定価や原価、利益や割引などの関係を計算によって求める問題です。中学受験や就職試験でもよく出題される分野ですが、考え方を身につけておくと、普段の買い物でも役立ちます。

今回は、ケーキの定価と利益率から、原価を求める問題に挑戦してみましょう。

問題

あるケーキ屋さんでは、ホールケーキを定価3000円で販売しています。
この定価には、原価の20%の利益が含まれているとすると、ケーキの原価はいくらでしょうか?
※消費税は考慮しないものとします。

解説

答えは「2500円」です。

損益算の基本は、
定価=原価+利益
という関係を理解することから始まります。

まず、原価を□とおいて考えてみましょう。
「利益は原価の20%」とあるので、利益の金額は「□×0.2」になります。

よって、定価は以下のように表せます。

  定価3000円
=原価+利益
=□+□×0.2
=□×(1+0.2)
=□×1.2

この式から、原価□を求めてみましょう。

1.2×□=3000
□=3000÷1.2
□=2500

このようにして、原価が2500円であることが分かります。

ポイント

この問題で間違えやすいのは、「定価の20%が利益」だと勘違いしてしまうことです。
次のように考えてしまった方はいないでしょうか?

3000×0.2=600円が利益
だから原価は3000-600=2400円!

これは一見正しそうですが、実は間違いです。

問題文では、「利益は原価の20%」と書かれており、定価に対してではありません。
つまり、利益を求めるときに使うのは「定価」ではなく「原価」なのです。

× 定価×0.2=利益
〇 原価×0.2=利益

原価が2500円と分かってから利益を計算すると、
2500×0.2=500円
となり、定価3000円=原価2500円+利益500円という関係が成り立ちます。

まとめ

今回は、定価と「原価に対する利益率」が分かっている商品の原価を求める問題を取り上げました。

損益算では、定価・原価・利益の関係をしっかり整理し、それぞれの意味を正しく理解することが大切です。

定価=原価+利益

この基本を押さえておけば、さまざまな問題にも対応できるようになります。
ぜひ、損益算の考え方をマスターしていきましょう。

※本記事でご紹介する内容は一例です。他のアプローチが可能な場合もありますので、ご了承ください。



文:編集(監修):VY

数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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