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28年前、日本中が口ずさんだ“異色のバラード” 250万枚超を売り上げた“日本を代表するラブソング”

  • 2025.6.13

「28年前の今頃、どんなラブソングが結婚式を包んでいたか覚えてる?」

1997年といえば、音楽チャートでは安室奈美恵、globe、華原朋美といった90年代J-POP黄金期のアーティストたちが圧倒的な存在感を放ち、ドラマ『バージンロード』(フジテレビ系)や『踊る大捜査線』(フジテレビ系)が話題に。映画『もののけ姫』の公開を控え、日本中がカルチャーの熱気に包まれていた。

そんな中で、ひときわ輝いていたのが安室奈美恵のバラード——『CAN YOU CELEBRATE?』——1997年2月19日リリース。

結婚式ソングの定番として、今もなお多くの人の人生に寄り添い続けるこの名曲。その誕生と魅力、そして時代を越えて愛される理由を改めて振り返ってみよう。

「歌姫」安室奈美恵が見せた、もうひとつの顔

未定義
(C)SANKEI 

デビュー当初はダンスチューンのイメージが強かった安室奈美恵にとって、『CAN YOU CELEBRATE?』は異色のしっとりとしたバラードだった。

小室哲哉プロデュースによる美しいメロディラインと、切なくも希望に満ちた歌詞。

そして、これまでのクールな印象とは一線を画す、やわらかくあたたかな安室の歌声が、多くの人の心を捉えた。その歌声には、恋人にそっと問いかけるような優しさと、一緒に未来を歩んでいく決意が込められていた。

なぜ『CAN YOU CELEBRATE?』は"結婚式の定番"になったのか?

この楽曲が持つ最大の魅力は、「祝福」だけでなく、「不安」「希望」「覚悟」など、結婚にまつわるさまざまな感情を丁寧にすくい取っていることだ。たとえば、こんな歌詞がある。

永遠という言葉なんて 知らなかったよね 二人きりだね 今夜からはどうぞよろしくね

この言葉に込められた、未来への祈り。飾らず、でも強く想いを伝えるその言葉に、多くのカップルが自分たちの気持ちを重ねた。また、1997年の『バージンロード』という人気ドラマの主題歌として起用されたこともあり、ドラマの感動と楽曲のイメージが見事に重なり合ったこともヒットの一因だった。

ミリオンセラー、歴代No.1ウェディングソングへ

『CAN YOU CELEBRATE?』は、発売から間もなくして大ヒットを記録。累計売上は250万枚超を売り上げ、当時の女性ソロアーティストとしては日本音楽史上最高の売上枚数となった。

結婚式の定番ソングとしての地位を確立し、「平成の結婚式ソング」として、今なおランキングに名を残し続けている。その影響力は国内にとどまらず、アジア圏でも人気を博し、“日本を代表するラブソング”として広く知られている。

この曲は単なるバラードではなく、安室奈美恵というアーティストが「アイコン」から「共感される存在」へと進化するきっかけにもなった。その後も『Hero』『Love Story』など数々の名バラードを世に送り出し、"人生の節目に寄り添う音楽"を歌うアーティストとして、幅広い世代に支持され続けた。

28年経った今も、変わらぬ“誓いのうた”

『CAN YOU CELEBRATE?』は、時代が変わっても色褪せることのない名曲だ。

「愛する人と生きていく」——その願いが込められたこの楽曲は、これからも多くの人の人生に寄り添い、祝い、勇気づけていくだろう。そして、あの日この曲を聴いて涙した私たちは、今も変わらず、“あの約束”を心に持ち続けている。

『CAN YOU CELEBRATE?』——それは、永遠に愛される、愛のアンセム。


※この記事は執筆時点の情報です。