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飛行機で『燃料漏れ』の警告が?!“緊急着陸の恐れ”に機内は騒然…→その後判明した、“意外すぎる原因”とは?

  • 2025.4.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。元国際線CAのかくまるめぐみです。

客室乗務員として乗務していた頃も、そして退職した今でも「飛行機で怖い思いしたことない?」と、友人などからよく質問されます。

正直、乱気流など突発的な揺れではヒヤッとした経験はありますが、制服に身を包み機内に乗り込むと気持ちが引き締まり、多少の揺れなどで怖いと感じることはありませんでした。

ただ、一度だけ「緊急着陸」を覚悟して危機感を覚えたフライトが......。

そこで今回は、そのフライトでのエピソードと予想外の結末をご紹介します。

緊急着陸の可能性!パイロットから告げられた衝撃の事実

その日は、国内線に乗務していました。機内サービスが終わり、キッチンの片付けをしていたときです。

コックピット(操縦室)からパイロットが出てきて客室内を巡回し、窓から外の様子をうかがっている姿が目に留まりました。

パイロットの機内巡回は国際線ではたまに見かける光景ですが、飛行時間が短い国内線では一般的ではありません。

しかし、そのときの私は「何か珍しい景色でも見えるのかな?」と気楽に考えていました。

興味本位から「何が見えるんですか?」と声をかけると、パイロットからは耳を疑うような返事が返ってきたのです。

「実は、コックピットの計器から燃料漏れの警告が出ていてね。実際に燃料が漏れているのか確認しているんだ」と。

さらに「もし、本当に燃料漏れが起きている場合には、燃料を空中で放棄してから緊急着陸になるから、心構えをしておいてください」と伝えられたのです。

緊急着陸時に燃料を放棄する理由は、着陸時の飛行機の重量を安全なレベルまで落とし、かつ着陸時の火災といった被害を最小限にするためだといわれています。

客室乗務員として緊急事態を想定した訓練を受けていましたが、実際に機内で「緊急着陸」の言葉を耳にすると、これまでに感じたことのない強い危機感に襲われました。

そして、頭の中で緊急着陸時の対応を繰り返し復唱したのはいうまでもありません。

多少のトラブルであれば冷静でいられる客室乗務員も、このときばかりは緊張の糸が張り詰めたのを今でも鮮明に覚えています。

携帯電話が原因?パイロットの機内アナウンスと驚きの乗客の反応とは

しかし、燃料の漏洩が目視確認できないことから、計器の誤作動の可能性も否定できないとのこと。

もしかすると、携帯電話などの電磁波が影響しているのではないか......そんな疑いもあり、パイロットからお客様に向けて機内アナウンスがされました。

「現在、コックピットの計器に異常表示が出ております。念のため、お手持ちの携帯電話などの電子機器の電源を全てお切りいただくようご協力をお願いします」。

当時はまだスマートフォンが普及する前で「機内モード」の機能はなく、電源自体を完全にオフにする必要がありました。

ところが、そのアナウンスが流れると半数以上のお客様が一斉に携帯電話を取り出して、慌てて電源をオフにされているのです。

中には「えっ?電源オフにしないといけないの?」と驚いた表情の方も。

この状況を目の当たりにして、もっと電子機器の使用方法をお客様に周知して、安全対策を徹底する必要があったと深く反省しました。

緊急着陸の危機から奇跡の回避!!

携帯電話の電源が一斉にオフにされしばらくすると、コックピットから「計器の表示が正常に戻った」と連絡が入り、客室乗務員も胸をなで下ろしました。

そして、改めてコックピットから機内アナウンスが流れるとお客様にも安堵の表情が広がり、その後は順調に飛行を続け無事に目的地へ到着することができたのです。

携帯電話や電子機器の電源を切ったことで計器が正常に戻った経緯からも、燃料漏れの警告サインは電磁波による誤作動であった可能性が高い、というのがパイロットの見解でした。

幸いにも緊急着陸は回避できましたが、あのときの緊迫感は今でも忘れられません。

空の旅を安全に楽しむために

現在ではスマートフォンが普及し、離着陸時には「機内モード」への切り替えが一般的となりました。

とはいえ、航空会社や路線によって対応が異なる場合もありますので、必ず客室乗務員の指示に従っていただくようお願いいたします。

空の上の安全は、お客様のご協力が必要不可欠といっても過言ではありません。

これから飛行機をご利用の際には「自分の行動が安全な空の旅につながる」と、このエピソードを思い出していただけたら幸いです。

それでは、安全で楽しい空の旅を!


ライター:かくまるめぐみ
大学卒業後、日系航空会社に客室乗務員として入社。国際線をメインに乗務し、世界中を飛び回る。結婚を機に退職し、イタリアへ移住。現在も家族とともにイタリアに在住し、Webライターとして活動。客室乗務員の経験から培った「細やかな心配り」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。