みなさんは正しい計算順序を覚えていますか? 忘れかけたころに復習することで、しっかり定着させることができます。
大人になってからはあまり計算問題に触れることがなくなるので、この問題に取り組んでみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
12+31−12×31÷12
しっかりと抑えておきたいのは計算順序です。
解説
この問題の答えは「12」です。
さっそく、計算順序を確認していきましょう。
<忘れがちな計算順序>
・まずは掛け算と割り算から計算する。
・次に足し算と引き算を計算する。
この順序で計算していくと、まずは「12×31÷12」から計算することになります。ただし、「12×31」を計算するのは少し面倒です。逆に、もしも「12÷12」を先に計算できたら、かなり楽に計算できますね。
そのために必要なのは交換法則です。
<交換法則>
計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則。
・a+b=b+a
・a×b=b×a
※足し算と掛け算以外では交換法則を使うことはできない。
割り算には適用できないので、割り算を掛け算に直してから交換法則を使ってみます。
12×31÷12 ←割り算を掛け算に直す
=12×31×1/12 ←31と1/12を交換する
=12×1/12×31
=1×31
=31
これで残りは足し算と引き算だけになりました。残りの計算をスマートに行うためには結合法則が役に立ちます。
<結合法則>
計算順序を変えても結果が同じになるという法則。
・a+b+c=(a+b)+c=a+(b+c)
※足し算と掛け算以外では結合法則を使うことはできない。
こちらも引き算には使えないので、足し算だけにしてから使用します。
12+31−12×31÷12
=12+31−31 ←−31を+(−31)とする
=12+31+(−31) ←31と(−31)を結合する
=12+{31+(−31)}
=12+0
=12
これで計算は完了です。
まとめ
今回は交換法則と結合法則を利用して、複雑そうな計算問題を楽に解くことができました。
この二つの法則は計算を楽にするために役に立つので、どんどん使用していきましょう。ただし、割り算と引き算には適用できないので、それぞれ掛け算と足し算に直す過程を忘れないようにしましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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