計算式の中に、同じ数字がいくつもあると計算するのが複雑になりますよね。ただ、四則演算ができれば問題ありません。どのように工夫して計算するのかを一緒に考えていきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
6+4−6×4÷6
6と4だけの式ですが、どこから計算すればいいのかわかりにくいですね。
どのような順序で計算すればいいのか、一緒に確認していきましょう。
解説
答えは「6」です。
正しく四則混合計算(足し算・引き算・掛け算・割り算が混じった計算)を計算するためには、以下のような順序で計算していきます。
1. ( ){ }のようなカッコの中を計算する。
2. ×と÷を計算する。
3. +や-を計算する。
この問題にはカッコがありませんので、最初に×と÷を計算していきます。つまり、「6×4÷6」の部分の計算をはじめにします。
「6×4÷6」の計算ですが、ここでは二通りの計算方法を紹介します。どちらのほうが計算が簡単か考えてみてください。
計算方法(1)
6×4÷6
=24÷6
=4
計算方法(2)
6×4÷6
=6×4×1/6
=6×1/6×4
=1×4
=4
いかがでしょうか。おそらく計算方法(2)のほうが計算がしやすいのではないでしょうか。これは、交換法則(計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則)を用いた計算方法です。
<交換法則>
○+△=△+○
○×△=△×○
※引き算と割り算には適用できません
交換法則は足し算のみ・掛け算のみの計算式で成り立つ法則ですので、以下のような計算をしてはいけません。
<誤った計算方法>
6×4÷6
=6÷6×4
=6÷24
=1/4
「÷6」を「×1/6」に変換していれば掛け算のみの式になるので、どこから計算しても計算結果は同じになります。
しかし、上記の「誤った計算方法」は割り算が混じった式のため、数の交換後に左から計算していれば計算方法(2)と同じ意味の計算になるのですが、右から計算すると間違った答えになってしまいます。
そのため、掛け算と割り算が混じった計算式で数を交換する場合は、割り算を掛け算に変換した方が計算ミスをしづらくなるでしょう。
よって、「6×4÷6=4」になるので、最後に足し算と引き算の計算をします。
6+4−6×4÷6
=6+4−4
=6
このようにして、答えを出すことができました。最後の計算がわかれば、あとの計算は簡単ですね。
まとめ
シンプルな四則混合計算ですが、同じ数字がたくさんあると面倒であることが分かったかと思います。しかし、計算の順序を理解していれば、問題ありません。この計算が頭の中でもできるように、空いている時間を使って計算問題をたくさん解いてみましょう。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。他の記事にも計算問題がありますので、そちらもぜひチャレンジしてみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。