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「引き込まれる」「間違いなくさらにブレイク」朝ドラや大河につづき、日曜劇場で難役を熱演した“若手女優”に絶賛の声

  • 2025.3.14

話題沸騰中のドラマ、TBS系 日曜劇場『御上先生』。いよいよクライマックスに突入し、御上(松坂桃李)が推し進めてきた教育改革の行方や、生徒たちの背景も明らかになってきた。本作がスタートしたころ、生徒役を演じる注目の若手俳優を紹介するコラムを執筆したが、ドラマを見進めていくうちに特に気になったのは、椎葉春乃を演じている吉柳咲良だ。朝ドラや大河ドラマ出演、海外の大作映画の吹替など、活躍が止まらない吉柳について、『御上先生』での演技とあわせて掘り下げてみたい。

※放送済みのエピソードのネタバレがあります。

難しい感情の変化を秀逸に表現

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日曜劇場『御上先生』第7話より(C)TBS

吉柳が演じる椎葉というキャラクターは、『御上先生』の番組公式サイトの説明に「責任感が強く人にも自分にも厳しい。もともとは明るく気の強い性格だったが、わけあってふさぎ込みがちに。春ごろから体調を崩しがちで、心配してくれるクラスメイトに対しても強がっている」とある。保健室で横になっているシーンもあり、生理が重く、PMS(月経前症候群)の症状もきついという女子生徒だ。

そんな椎葉は、生理用品を万引きするほど、生活が逼迫していた。幼くして両親を亡くし、和菓子屋を営む祖父母に育てられてきた彼女は、祖父が認知症となり、祖母は倒れてしまったため、経済的に困窮していたのだ。アルバイトを掛け持ちしながら、学校に通っていた椎葉。彼女を通して、「生理の貧困」や「ヤングケアラー」といった社会問題を取り上げ、御上は生徒たちにこの問題を考えさせ、クラスメイトは退学を言い渡された椎葉を救う方法を見出していく。

一見、クールそうに見えていた椎葉の背景が紐解かれていき、男性教師である御上に生理について語らなければならない恥ずかしさ、自分の状況をクラスのみんなに打ち明ける際に流す涙、そして大好きだった和菓子屋を手放し前に進もうと決意した後の笑顔など、吉柳は非常に難しい感情の変化を見事に体現していた。SNSでは「演技力が素晴らしい」「キャラクター作りが本当にすごい」「引き込まれる」といった声が上がり、「朝ドラヒロインになってほしい」「間違いなくさらにブレイクするでしょう」というコメントも見られた。

バツグンの歌唱力を武器に活躍

12歳の時に、ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」でグランプリを受賞した吉柳。ミュージカル『ピーター・パン』の10代目ピーター・パン役として俳優業をスタートした彼女は、素晴らしい歌唱力の持ち主であることでも知られている。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ブギウギ』には、美空ひばりをモデルにしたと言われる役で出演し、お茶の間に美声を響かせた。また、NHK特集ドラマ『アイドル誕生 輝け昭和歌謡』では山口百恵役を演じた。

大河ドラマ『光る君へ』にも出演し、どんどん知名度を上げている吉柳。映画『聖☆おにいさん THE MOVIE〜ホーリーメン VS 悪魔軍団〜』では、川口春奈や『御上先生』でも共演している安斉星来らと「女子ーズ」というキャラクターに扮し、コミカルな演技も披露した。

ディズニーの大作実写映画にも挑戦

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日曜劇場『御上先生』第7話より(C)TBS

『天気の子』や『かがみの孤城』といったアニメーション映画で声優業にもチャレンジした吉柳は、2025年3月20日公開のディズニー実写映画『白雪姫』のプレミアム吹替版で、白雪姫の声を演じていることでも大きな話題を呼んでいる。

このミュージカル・ファンタジー作品の、白雪姫役のオリジナルキャストは、『ウエスト・サイド・ストーリー』でゴールデングローブ賞の映画部門・主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞したレイチェル・ゼグラー。彼女が『白雪姫』のプロモーションで来日した際、スペシャル歌唱イベントが開催され、吉柳はレイチェルと共に登壇し、圧巻の歌声を披露した。現在20歳の吉柳は、海外の有名俳優と肩を並べて共演するという快挙を成し遂げるなど、すでに大物俳優への階段を駆け上がっている印象だが、演技も歌も安定感バツグンなので、納得することしきりだ。

幼少期から憧れていた俳優と共演

吉柳が椎葉を熱演している『御上先生』は、どんな結末を迎えるのか、ドキドキとワクワクが止まらない。吉柳は、実は主演の松坂が憧れの存在だったという。2004年生まれの彼女は、2009年の松坂の俳優デビュー作『侍戦隊シンケンジャー』を幼少期に夢中で観ていたそうで、シンケンレッド役だった松坂は吉柳にとって偉大な存在なんだとか。それを知った上で、改めて吉柳と松坂の共演シーンを観ると、非常にほほ笑ましい気持ちになる。

椎葉役はもちろん、さまざまな作品で好演を見せている吉柳。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』ではジュリエットを演じたり、ソロシンガーとしても活躍。ドラマや映画にも次々と出演している吉柳は、今後も多くの作品で輝きを放ち、ますます視聴者を魅了していくに違いない。



TBS系 日曜劇場『御上先生』毎週日曜よる9時

ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP