1. トップ
  2. 「それやめて!」ついやってしまう【NGなパンの食べ方】

「それやめて!」ついやってしまう【NGなパンの食べ方】

  • 2025.3.6
undefined
出典:photoAC(※写真はイメージです)

フレンチやイタリアンなどのコース料理のレストランでは、できるだけ上品に食事を楽しみたいですよね。

そこで今回は、洋食コース料理のパンにスポットを当てて、テーブルマナーをおさらいしてみましょう。

パンはひとつずつ取り分ける

格式の高いレストランでは、パンがいくつも入ったカゴがテーブルに置かれることがほとんどです。パンが運ばれてきたら、好きなものをひとつ選び、左側にある取り皿に置きましょう。

パンを取り分ける際には、 手でつかんでOK です。ただし、同席したほかの人も食べるものなので、いくつも触るのは避けましょう。

お店によっては、パンの取り皿がないこともあります。その場合は テーブルクロスの上に直接置く のがマナーです。置く位置は、自分の前にあるお皿の左側とされています。

実は、中世ヨーロッパではテーブルクロスを使えるのは貴族だけでした。そのため、テーブルクロスを汚せるのは特権階級の証であり、パンの取り皿を置かないのは ヨーロッパの伝統的なおもてなし なのです。

パンを取る際には バターも一緒に取り分け ます。小さな器にバターが入っている場合は、バターナイフで十字に切れ目を入れ、ひとかたまりを取り、パンの取り皿の端に乗せましょう。取り皿がない場合は、料理の皿の端に置いてもOKです。

パンを食べるタイミング

パンが運ばれてくるタイミングは オードブルまたはスープの後 です。パンが運ばれたら、いつ食べても構いません。メインディッシュが終わるとパンも一緒に下げられてしまうので、それまでに食べきるようにしましょう。

コースの途中で取り分けたパンを食べきってしまった場合、 再度カゴから取ってもOK です。かごのパンがなくなっても、ウェイターが気づけばおかわりを持ってきてくれます。ウェイターが気づかなかった場合は、 静かに手を上げ、「パンを追加でいただけますか?」とお願いする のがスマートです。

ただ、日本人の多くは「ご飯が主食で料理はおかず」という感覚を持っていますが、 コース料理のパンは主食ではありません。パンは 口の中をさっぱりさせ、次の料理を味わうための脇役 です。そのため、コース全体の流れを考えて、適度なタイミングで食べるのがエレガントです。

パンは一口大にちぎって食べる

レストランではナイフとフォークで料理をいただきますが、 パンは手でちぎって食べる のが正式なマナーです。

  1. 片手でパンを持ち、もう一方の手で 一口大(3〜4cm程度) にちぎる。
  2. ちぎったパンを 取り皿やテーブルクロスの上に置いてから 口に運ぶ。

パンに かぶりつくのはNG です。また、両手で持ったまま食べるのもマナー違反なので注意しましょう。

バターを塗る場合は、 ちぎってから塗る のが基本です。個人用のバターナイフがなければ、料理のナイフを使って塗ります。

ただし、 トーストの場合は例外 で、 先にバターを塗ってからちぎってもOK です。ただし、コース料理のレストランでトーストが提供されることはほとんどありません。

料理のソースをパンにつけて食べてもOK?

シェフにとって、料理のソースを最後まで楽しんでもらうのは嬉しいことです。しかし、 パンで皿をぬぐうのはフォーマルな場では避けるのが無難 です。

カジュアルな席では、 フォークでパンを押さえ、ナイフでソースを絡めてから食べる のが上品です。パンを手ではなく、 フォークで刺して口に運ぶ のがポイント。

ただし、 スープにパンを浸すのはNG です。フレンチ、イタリアン問わず、このマナーは共通なので気をつけましょう。

パンくずの掃除はウェイターに任せる

パンをちぎる際に、パンくずがテーブルに散らばってしまうこともあるでしょう。
しかし、 自分で集めたり、床に払い落とすのはマナー違反 です。

パンくずの掃除は ウェイターの仕事 です。メインディッシュが終わるタイミングで、きれいに片付けてもらえます。パンくずが散るのは恥ずかしいことではないので、気にしなくて大丈夫です。

マナーを押さえて、お互いに気持ちのいい時間を

コース料理のパンにまつわるマナー、いかがでしたか?

もしわからないことがあれば、ウェイターに 「どのように食べたらいいですか?」 と聞いてOKです。格式の高いレストランほど、親切に教えてくれるでしょう。

コース料理のマナーは、 同席した人と気持ちよく食事を楽しむためのもの です。基本のマナーを押さえて、美味しい料理と楽しい時間を心ゆくまで味わいましょう。


ライター:noiz