10秒で計算できる？！「45×18」→暗算できる？

今回は、二桁の掛け算を10秒で計算してみましょう。一見難しく感じるかもしれませんが、制限時間が短く設定されている問題ほど、工夫次第であっさり答えが出るものです。

どのような工夫をしたらよいのか、考えてみてください

問題

次の計算を暗算でしなさい。
45×18

※制限時間は10秒です。

正解は、「810」です。

どうやって計算すれば、10秒以内に答えが出せるのでしょうか？

工夫の仕方が思いつかなかったという人は、次の「ポイント」を確認してみましょう。

この掛け算の答えを10秒以内に出すポイントは、「掛け算を分解して計算しやすい形に直すこと」です。

掛け算しやすい形の代表例に、10や100を含む掛け算があります。掛け算の中に「5×2（=10）」や「25×4（=100）」が含まれていれば、計算は簡単になります。

今回の問題は一見、10になる掛け算も100になる掛け算も含まれていないように見えます。しかし、次のように変形してみたらどうでしょうか。

45×18
=9×5×2×9 ←45=9×5、18=2×9に分解

式の中に「5×2」が登場しましたね。

なお、掛け算だけの式には、乗法の結合法則（どこから計算しても答えは変わらないという法則）が適用できます。

<乗法の結合法則>
計算順序を変えても結果が同じになるという法則。
(■×▲)×〇=■×(▲×〇)

よって、最初に「5×2」を計算すれば、この問題は次のようにとても簡単になります。

45×18
=9×5×2×9
=9×(5×2)×9 ←結合法則を利用
=9×10×9
=90×9
=810

最初に問題を見たときの印象よりもはるかに簡単に計算できたのではないでしょうか。

今回の問題は、掛け算の数を分解して計算しやすい形にすれば、答えを簡単に出すことができました。

掛け算の問題を簡単にするコツは、10や100などの切りのよい数を掛け算の中に出現させることです。「5×2」や、「25×4」といった掛け算を作れないか、式を観察してみましょう。

はじめは難しく感じるかもしれませんが、問題に慣れるとこのような工夫を自分でも思いつきやすくなります。ぜひ、他の計算問題にも挑戦して経験を積んでくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。