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工夫して10秒で計算してみて!「9989+8782」→暗算できる?

  • 2025.2.18
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今回は、繰り上がりがある四桁の足し算に挑戦してみましょう。

繰り上がりの処理は筆算でも面倒で間違えやすいものですが、10秒以内かつ正確に暗算するにはどうしたらよいのでしょうか。あなたの発想力を試してみてください。

問題

次の計算を暗算しなさい
9989+8782

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「18771」です。

大きな数の答えになりましたね。

さて、どのような工夫をすれば、10秒以内に計算できたのでしょうか。

次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「繰り上げのない形に変換してから計算すること」です。

切りの悪い数どうしの足し算は、繰上りが起こりやすくなります。そこで、足される数と足す数のどちらかを、切りのよい数に変換してしまいましょう。

今回は、9989も8782も切りのよい10000に近い数ですが、より10000に近いのは9989の方ですね。変換の際は、より切りのよい数に近い方を変換する方が計算効率が良くなります(理由は後述します)。

では、さっそく9989を10000に変換して計算をしてみましょう。

9989+8782→10000+8782=18782

もちろん、18782は元の式である「9989+8782」の答えとは異なります。この答えは、9989よりも大きな10000を足される数として計算したものなので、元の式の答えよりも大きな数になっているはずです。

では、どれだけ大きな数になっているのでしょうか。10000は9989よりも11大きな数ですから、答えも11大きいと考えられます。

逆に、10000+8782の答えから11を引いた数は、元の式の答えと一致するとも言えるでしょう。

つまり、次の式が成り立つのです。

10000+8782−11=9989+8782

「10000+8782−11」を計算すると、次のようになります。

  10000+8782−11
=18782−11
=18771

繰り上がりは一切なく、計算も簡単に済みましたね。

ここまでの流れを、式の形でまとめると次のようになります。

  9989+8782
=10000+8782−(10000−9989) ←10000と9989の差を引く
=10000+8782−11
=18782−11
=18771

二行目の「10000と9989の差を引く」ところは、特に重要です。

この「変換後の数と元の数の差を出す計算」は、できるだけ簡単にした方が暗算しやすくなります。今回は、足す数の8782も10000に近い数ではありました。しかし、10000と8782の差は10000と9989の差に比べれば大きくなるので、暗算しづらいですね。

この変換は効率よく暗算するための工夫なので、工夫後の式の暗算が難しくなってしまっては本末転倒です。そのため、足される数と足す数を見て、より切りのよい数に近い方を変換することが大事になるのです。

まとめ

桁数が多く繰り上がりのある足し算を暗算するには、式内の数を切りのよい数に変換することがポイントです。このとき、足される数と足す数のうち、より切りのよい数に近い方を変換するようにしましょう。あとの計算が楽になりますよ。

今回、暗算するための工夫が思いつかなかった人でも、自信を失う必要はありません。いろいろなパターンの問題に挑戦し、工夫の仕方をインプットすることで、発想の幅が広がっていくからです。

ぜひ、引き続き、さまざまな計算問題にチャレンジしてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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