足し算は桁が大きくなったり、繰り上がりがあったりすると、暗算で求めるのが難しくなりますよね。
この記事では、繰り上がりのある足し算を簡単にするテクニックを紹介します。計算が苦手な方は、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
395+489
「三桁の数+三桁の数」の計算です。
まずは電卓を使わずに、自分自身で正しい答えを出せるか挑戦してみましょう。
解説
今回の問題の答えは「884」です。
今回の計算の場合、2つの数が共に100の倍数より少し小さい数となっています(395は、400より5小さい。489は、500より11小さい)。
このようなときに使える計算テクニックを紹介します。
395は400より5小さく、489は500より11小さいので、
(1)400と500を足す(400+500=900)
(3)5と11を足す(5+11=16)
(4)900から16を引く(900−16=884)
計算の手順が増えているように思われるかもしれませんが、繰り上がりの計算がなくなったことで、暗算しやすくなります。
このように、足す数が100の倍数のようなキリのいい数に近いとき、まずはそのキリのいい数どうしを足しましょう。そして、そのあとで余分に多く足した数を引いて調整すれば、繰り上がりの計算をせずに答えを求めることができます。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式の変形を行なっていることになります。
395+489
=(400−5)+(500−11)
=400+(−5)+500+(−11)
=400+500+(−5)+(−11) ←足し算のみの式は「交換法則」により計算の順番を入れ替えられる
=900−16
=884
まず、「395」を「400−5」、「489」を「500−11」と考えています。その後、カッコを外して計算の順序を工夫しています。
慣れると暗算でも計算できるでしょう。
まとめ
繰り上がりのある足し算を工夫して計算する方法を紹介しました。計算しやすいキリのいい数を作れないかを考えるのがポイントです。
初めのうちは難しく感じるかもしれませんが、慣れると暗算でも答えが求められるはずです。ぜひ、他の問題にもチャレンジして、暗算力を鍛えていきましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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