一桁の計算問題なら簡単。そう思っていませんか? しかし、油断は禁物です。確かに計算自体は簡単かもしれませんが、計算ルールに忠実に従わないと、正解できない問題も多いものですよ。
さて、今回の問題、あなたは正しく計算できるでしょうか。
問題
次の計算をしなさい。
6+(3+3×3)÷3
解答
正解は、「10」です。
12や6と答えてしまった人は、残念ながら大事な計算ルールを忘れてしまった可能性があります。
次の「ポイント」で、どうすれば正しい答えにたどり着けるのか、確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「計算の順序」です。
今回のように一つの式の中に複数の演算が含まれている場合、必ずしも左から順に計算していけば正解できるとは限りません。
計算の順序については、次のようなルールがあるからです。
<計算順序のルール>
次の順序で計算します。
1.( )の中
2.掛け算・割り算
3.足し算・引き算
※同じ優先順位の計算がある場合は、左から計算します。
ここで、今回の問題の式を確認してみましょう。
6+(3+3×3)÷3
計算順序のルールに照らし合わせて考えれば、最初に計算すべきは( )の中になりますね。
しかし、ここで次のように計算してしまうのは間違いです。
<間違った計算例>
6+(3+3×3)÷3 ←( )の中の足し算から計算する
=6+(6×3)÷3
=6+18÷3 ←誤答
計算順序のルールをよく見てください。足し算と掛け算では、掛け算の方が先に計算することになっています。
( )の中でも計算順序のルールに沿う必要がありますので、正しい計算過程は次のようになります。
6+(3+3×3)÷3 ←( )の中の掛け算から先に計算する
=6+(3+9)÷3
=6+12÷3
残りは足し算と割り算です。計算順序のルール上、割り算は足し算より先に計算するのでしたね。
よって、次のように計算すれば正しい答えにたどり着けます。
6+12÷3 ←先に割り算を計算する
=6+4
=10
まとめ
今回の問題では、順序を間違えずに計算できるかどうかが大きなポイントになりました。
( )の中を先に計算することは覚えていても、掛け算・割り算を足し算・引き算より先に計算することは忘れていたという人もいるかもしれません。視覚的に目立つ( )だけでなく、四則演算の優先順序についても気を配っていきましょう。
他にも計算順序がポイントとなる問題を用意していますので、引き続きチャレンジしてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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