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工夫して5秒で計算してみて!「9+97−9×97÷9」→正しく計算できる?

  • 2025.1.27

計算問題の中には、ちょっとした工夫をすることで、計算の時間がとても短縮できるものがあります。

難しそうに見える問題ほど、スムーズに計算できた時の喜びは大きいですよ。

さて、今回の問題、あなたは何秒で答えられるでしょうか?

問題

次の計算をしてください。
9+97−9×97÷9

制限時間は5秒です。

解答

正解は、「9」です。

式を見て繰り上がりがめんどくさそう、と思いませんでしたか?

次の「ポイント」で紹介する工夫をすれば、めんどうなことはほとんどせずに答えを出せますよ。

ポイント

今回の問題のポイントは「掛け算と割り算を一気に処理すること」、そして「計算の順番を変えること」です。

この二つの工夫をすることで、次のように計算ができます。

9+97−9×97÷9←掛け算と割り算を一気に処理する(9×97÷9=97)
=9+97−97←97−97から計算する(97−97=0)
=9

いかがでしょうか。ほとんど難しい計算はせずに答えが出ているように見えますね。

では、どうしてこのような計算ができるのかを順次確認していきましょう。

ステップ1 掛け算と割り算を一気に処理する

まず、今回の問題は冒頭の足し算から計算してはいけない点に注意しましょう。なぜなら、計算のルールで掛け算や割り算は、足し算や引き算よりも優先して計算すると決まっているからです。

よって、最初に計算するのは9×97の掛け算になるのですが、ここで一工夫して、直後の割り算と一緒に計算すると計算がぐっと楽になります。

掛け算の直後に「掛けられる数」で割ると、その答えは「掛ける数」になるからです。

■×▲÷■=▲

成り立つ理由
■×▲÷■
=(■×▲)/■←割り算を分数で表し、■で分子分母を約分する
=▲/1
=▲

9×97÷9はこの式の形に当てはまりますね。では、早速やってみましょう。

9+97−9×97÷9
=9+97−97

掛け算をしてから割り算するとそれなりの時間がかかりますが、このようにすれば効率的に計算できます。

ステップ2 計算の順番を変える

残りの計算は足し算と引き算です。足し算と引き算の間に優先度の差はないため、式に登場する順番通り、9+97をしてから97を引けば答えが出ます。

しかし、以下のとおり、同じ数どうしの引き算である97−97を先にした方が計算はずっと楽ですね。

<足し算→引き算の場合>
9+97−97
=196−97
=97

<引き算→足し算の場合>
9+97−97
=9+0
=9

問題は、計算の順番を勝手に変えてしまってよいのかという点です。実は、足し算や掛け算には計算の順番を変えてもよいとする結合法則が利用できます。

<結合法則>
足し算や掛け算では、計算の順番を変えても答えが同じという法則

(◎+▲)+■=◎+(▲+■)
(◎×▲)×■=◎×(▲×■)

今回の式は引き算を含んでいるため、結合法則は使えないように見えます。そこで、−97を+(−97)の形に変換してみましょう。

9+97−97
=9+97+(−97)

足し算のみの式になったので、結合法則が利用可能になります。

9+97+(−97)
=9+{97+(−97)}←97+(−97)の部分を先に計算する
=9+(97−97)←+(−97)を−97に再変換
=9+0
=9

これで楽に計算ができましたね。

まとめ

今回の問題は、いくつかの工夫をすることで計算時間が大きく削減できます。

まずは掛け算と割り算を一気に処理してしまいます。次に結合法則を利用して、計算の順番を変え、引き算を先にします。

さまざまな問題にチャレンジすることで、工夫のバリエーションも広がります。ぜひ引き続き、他の問題にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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