今回の問題は負の数の引き算です。扱い方がややこしい負の数ですが、さらに引き算なので、符号の扱いを間違えてしまう方もいるかもしれません。
しかし、あることに気がつくことができれば、計算ミスをする可能性を極力減らしつつ、楽に答えを出すことができます。どんな工夫だったか思い出してみてくださいね。
問題
次の計算をしなさい。
−6−(−6)−(−6)−(−6)
−6だけで構成された引き算ですね。
解説
この問題の答えは「12」です。地道に計算する方法と、まとめあげてから一気に計算する方法の二通りで答えを出していきましょう。まずは地道に計算してみます。
そのためには、マイナスがついたカッコの処理の方法を思い出しましょう。
<カッコの処理の方法>
・カッコの前にプラスがついている場合、カッコの中の符号だけを利用する。
例:+(−○)→−○
・カッコの前にマイナスがついている場合、カッコの中の符号とは逆の符号を利用する。
例:−(−○)→+○
この方法で式の変形を行います。
−6−(−6)−(−6)−(−6)
=−6+6+6+6
=0+6+6
=6+6
=12
カッコを外すと足し算だけの式になりましたので、計算が可能ですね。
次に、まとめあげる方法です。問題で使用されている数がすべて同じであることを利用します。「−6=x」とすると、
−6−(−6)−(−6)−(−6)
=x−x−x−x
と置き換えることができます。ここからは文字式の計算を行い、ある程度まとめてから、xに「−6」を代入して答えを出します。
−6−(−6)−(−6)−(−6)
=x−x−x−x ←−6=xとする
=0−x−x
=−x−x
=−2x
これ以上まとめることはできないので、xに「−6」を代入します。「−2」とxの間には掛け算が省略されていることに注意しましょう。
−2x
=−2×(−6)
=12
最後に掛け算をする方が、計算ミスをする可能性がグッと減ります。
まとめ
負の数の引き算は、符号の扱い方を間違えてしまいやすい計算ですが、計算方法を工夫することで間違えにくくなります。今回のように文字式で簡単な形にまとめてから、数を代入して計算すると、間違いが少なくなるかもしれませんよ。
ぜひ他の問題にもチャレンジして、計算方法に慣れていきましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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