「整数と1より小さい分数(真分数)を足した形で表される分数」を帯分数といいます。
今回は、負の数に帯分数を足す問題に挑戦です。
さて、あなたは正しく計算できるでしょうか。
問題
次の計算をしてください。
−3+(2+1/4)
解答
正解は、「−3/4」です。
正しく計算できたでしょうか?
次の「ポイント」で、計算方法を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「帯分数を仮分数に直して計算すること」です。
仮分数とは、分子が分母よりも大きいか等しい分数(1以上の分数)のことです。
以下のように、帯分数は仮分数に直して計算することができます。
2+1/4
=2/1+1/4 ←2を分数2/1の形に変換
=(2×4)/(1×4)+1/4 ←1/4と分母をそろえるため2/1の分子と分母に4を掛ける
=8/4+1/4 ←整数2を変形した8/4と1/4と足す
=(8+1)/4 ←分母が共通になったので分子どうしを足す
=9/4
これを−3と足すのですから、全体の計算過程は次のようになります。
=−3+(2+1/4)
=−3+9/4
=−3/1+9/4 ←−3を分数−3/1の形に変換
=−(3×4)/(1×4)+9/4 ←9/4と分母をそろえるため−3/1の分子と分母に4を掛ける
=−12/4+9/4
=(−12+9)/4 ←分母が共通になったので分子どうしを足す
=−3/4
これで答えが出ましたね。
負の数を帯分数に足すときの注意点
なお帯分数の足し算では、整数部分と分数部分を別々に計算するという方法もあります。ただし、負の数が絡んでくる場合は、帯分数を仮分数に直して計算をしないと誤解を生むことがあります。
例えば次のように計算をしたとします。
−3+(2+1/4)
=(−3+2)+1/4
=−1+1/4
これを以下の画像のように表してしまうと、帯分数全体がマイナス(仮分数で表すと−5/4)に見えてしまう可能性があるので、注意が必要です。
まとめ
今回の問題はいかがでしたか?
負の数が出てこない算数の範囲では、帯分数の足し算は整数部分と分数部分を別々に計算した方が効率が良いです。ただし、負の数が計算に交じっている場合は、帯分数を仮分数に直して計算した方が分かりやすいでしょう。
他にも分数に関するさまざまな問題を用意していますので、ぜひ引き続き挑戦してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。