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「好感度下がりそうなレベル」日本アカデミー賞新人俳優賞受賞の元人気アイドルの“怪演”が話題に!

  • 2025.2.4

TBSの深夜ドラマ枠・ドラマストリームで放送中の『地獄の果てまで連れていく』。佐々木希が演じる主人公・橘紗智子の永遠の敵であり、サイコパス殺人鬼・花井麗奈を、元NMB48で現在はバラエティタレントとして活躍する渋谷凪咲が演じている。トレードマークであるひまわりのような笑顔が、段々恐ろしく見えてくるほど、サイコパス殺人鬼役がハマっているから驚きだ。

イメージとギャップのある役がハマりすぎ

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『地獄の果てまで連れていく』第3話より(C)TBS

『地獄の果てまで連れていく』は、紗智子が麗奈に父親を殺されたこと、紗智子自身も麗奈に殺人の罪を着せられたことに対して、復讐していく物語。紗智子は整形をして、麗奈の家にベビーシッターとして忍び込んでいる。復讐劇がメインのストーリーではあるものの、麗奈の異常性が、毎話描かれている。

第1話では、紗智子が罪を着せられた音楽室での事件が描かれた。返り血を浴びた制服姿で、満面の笑みを浮かべる麗奈の姿は心底恐ろしい。そして、インフルエンサー兼ピアニストになった現在の麗奈は、懲りずに殺人を繰り返している。気に食わないインフルエンサーを車で轢いたり、嫌な態度を見せてきた路上生活者をストレス発散として殺したり。何度も描かれる殺人シーンと、何も悪いと思っていない跳ねるようなかわいらしい口調、似つかわしく無いふんわりとした笑顔。恐ろしくて仕方がない。

渋谷といえば、元NMB48、現在はバラエティでも大活躍のタレントで、その笑顔に癒されるという人も多いはず。『地獄の果てまで連れていく』の麗奈を見ていると、バラエティで渋谷が見せている笑顔すらも怖く感じるほどだ。

笑顔だけじゃない、感情が無いことを表す無の表情

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『地獄の果てまで連れていく』第4話より(C)TBS

殺人は笑顔で行う麗奈だが、いつも笑顔で過ごしているわけではない。麗奈が相手に不満を持っている時に浮かべる無の表情にも、注目したい。インフルエンサーに気に食わないこと言われた時も、路上生活者に不愉快な態度を取られた時も、スイッチを切ったように“無”が顔に浮かぶ。その表情のまま、冷たくセリフを吐く時もあり、それもまたぞっとさせられる。

麗奈が娘のこころ(芝田凰乃)に殺意を向けてからは、特に恐ろしかった。こころが成長して泣き声が響くようになると、麗奈はこころにも殺意を向け始めるが、その殺意を向ける直前、部屋中に響くこころの泣き声にイライラした末、麗奈は無になるのだ。紗智子が、麗奈の子供であろうと、罪のない子供を殺せないと葛藤するのに比べて、麗奈は実の娘も簡単に殺そうとしてしまう。紗智子の人間味と対比されることで、麗奈のサイコパス具合がより際立っている。

笑顔と無を絶妙に切り替える渋谷の芝居。どこで感情を無くし、どこで楽しそうに笑顔を浮かべればいいか、そのバランス感覚が麗奈役にぴったりだ。

SNSでは、「狂気的な演技がうますぎる」「好感度下がりそうなレベルの怪演」と絶賛の声が上がっている。渋谷は、2024年に初主演した映画『あのコはだぁれ?』で、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したばかり。ドラマへの出演も増えつつある彼女がどんな俳優になっていくのか注目したい。

TBS系 ドラマストリーム『地獄の果てまで連れていく』毎週火曜よる11時56分放送 ※一部地域を除く



ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。X(旧Twitter):@k_ar0202