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地上波や配信でもまだまだ続く人気…!4年経っても色褪せない“大ヒット映画”を振り返る

  • 2024.12.27

2018年に放送され、大ヒットしたドラマ『コンフィデンスマンJP』。人気脚本家・古沢良太が手掛けた本作は、長澤まさみ、東出昌大、小日向文世が演じる“コンフィデンスマン”(信用詐欺師)が悪徳大富豪たちをターゲットに“コンゲーム”(騙し合い)を仕掛ける痛快エンターテインメントコメディ。主演の長澤のコメディエンヌぶりが人気を呼び、映画版も制作された。その第2弾『コンフィデンスマンJP プリンセス編』が、2024年12月28日にフジテレビ『土曜プレミアム』枠で放送される。

『コンフィデンスマンJP プリンセス編』のあらすじ

2020年に劇場公開された『コンフィデンスマンJP プリンセス編』は、ダー子(長澤まさみ)たちが10兆円の資産を持つシンガポールの大富豪一族を“オサカナ”(ターゲット)として、華麗かつ超絶大胆にコンゲームを仕掛けていく映画。

大富豪フウ家の当主レイモンド・フウ(北大路欣也)が亡くなり、莫大な遺産をめぐって、ブリジット(ビビアン・スー)、クリストファー(古川雄大)、アンドリュー(白濱亜嵐)の3姉弟が火花を散らす。ところが、執事のトニー(柴田恭兵)が発表した相続人は、誰もその存在を知らない隠し子“ミシェル・フウ”だった。

ミシェル捜しが始まると、我こそはミシェルと名乗る、世界中の詐欺師たちが続々と登場。当然、ダー子、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の3人もフウ家に入り込むが、百戦錬磨のコンフィデンスマンのはずなのに、ダー子たちは最大の危機に見舞われることに……。

豪華俳優陣に匹敵する好演を見せた新人女優

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(C)SANKEI

北大路や柴田、ビビアン・スーなど、豪華俳優陣が名を連ねる『コンフィデンスマンJP プリンセス編』。加えて、江口洋介、生瀬勝久、滝藤賢一、石黒賢、濱田岳らも出演し、ストーリーを大いに盛り上げている。さらに、映画版第1弾『コンフィデンスマンJP ロマンス編』にも出演した竹内結子と三浦春馬が、今回も詐欺師役で登場しているのも見逃せない。2人を失ったことが残念でならないが、2人は本作でも大きな輝きを放っており、映画の重要なキャラクターを好演している。

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(C)SANKEI

豪華キャストが演じる個性あふれるキャラクターたちに、ダー子らはどう対峙するのかが見もの。ダー子は、フウ家の隠し子ミシェルに成りすます人物として、身寄りのない内気な性格のコックリを抜擢。コックリは新たにダー子の“子猫”(協力者)になった少女で、“プリンセス”に見えるように猛特訓を受ける。コックリ役の関水渚は、当時まだ新人だったが、本作の重要なキャラクターを瑞々しく演じており、大物キャスト陣に引けを取らない存在感を発揮している。

華やかなリゾートで長澤まさみが披露する29変化

本シリーズの一番の魅力は、なんと言っても長澤の弾けたコメディ演技ではないだろうか。『コンフィデンスマンJP プリンセス編』でも、自分が17歳のミシェルを演じると言って制服姿を披露し、ボクちゃんとリチャードを呆れさせるダー子をポップに演じるなど、大いに笑いを誘っている。コックリをミシェルに仕立てた後は、彼女の母親だと名乗り、一緒にフウ家に突撃するダー子。

マレーシアでのロケが敢行された本作は、物語のスケールがビッグで、ダー子の衣裳は豪華なパーティードレスも含めてなんと29種類。ダー子のコンゲームに合わせて、次々に変身を遂げる長澤は、見事に名キャラクターを演じ切っている。

本作は、マレーシアのクアラルンプールと、“伝説の島”と呼ばれる南国リゾート、ランカウイ島でロケが行われた。クアラルンプールの代表的な建築物「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」や、マーケットが広がる「パサール・スニ」などでは、シンガポールの繁華街のシーンを撮影している。ランカウイ島では、高級リゾートホテルの「ザ セント レジス ランカウイ」、「フォーシーズンズ リゾート ランカウイ」などで、パーティーやフウ家のシーンの撮影を行った。

アジアセレブの世界を描いた映画『クレイジー・リッチ!』のロケ地としても知られる、リゾート地のランカウイ島。世界有数の大富豪がオサカナの『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の映像からも、ゴージャスな雰囲気が伝わってきて、ちょっとした旅行気分を味わえる。

最後の最後まで見どころ満載

ダー子たちコンフィデンスマンによる壮大な詐欺を描く『コンフィデンスマンJP プリンセス編』。シークレットゲストのサプライズ登場があったり、ボクちゃんやリチャードもビックリのダー子の“計画”が明かされたりなど、見どころ満載だ。

そして、最後の最後に、ダー子自身も知らない、驚くべき結末が綴られているのが面白い。未見の人は、この機会に本作を観て気分を上げてもらえたら何よりだし、すでに観た人も、結末を知った上で見返すと、また新たな発見があると思うので、2024年末に自宅で鑑賞する映画として、ぜひ本作を楽しんでほしい。



ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP