横浜流星の“色気ダダ漏れ”に翻弄…？人気韓国ドラマの“日本版”に高まる期待

2021年に配信され、注目や共感を集めた韓国ドラマ『わかっていても』。韓国人気俳優のソン・ガンとハン・ソヒが共演し、“友達以上恋人未満”の関係をリアルに描いたこの恋愛ドラマを日本・鎌倉を舞台に再構築した日本版『わかっていても the shapes of love』が、2024年12月9日より配信開始される。主人公を演じるのは、映画『正体』（2024年11月29日公開）や、2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の主演でも話題の横浜流星だ。

韓国の若者のリアルな恋愛事情を描出したオリジナル版

『わかっていても』は、美術大学に通う、恋愛は面倒だがときめきは楽しみたいパク・ジェオン（ソン・ガン）と、愛なんて信じないけれど恋愛はしたいユ・ナビ（ハン・ソヒ）の、リアルな恋愛模様を描いた韓国ドラマ。同名の人気WEB漫画が原作で、韓国の若者の現実的な恋愛事情を赤裸々に綴っていることで、共感を呼び人気を博した。

演出や使用されている音楽、背景などがおしゃれで、美しい映像も見どころ。また、ソン・ガンとハン・ソヒに加え、日本のドラマ『Eye Love You』に出演し、二階堂ふみが演じるヒロインの相手役を務めたことで人気者となったチェ・ジョンヒョプが共演しているのも見逃せない。彼は、ナビに恋をするヤン・ドヒョクを演じているが、筆者はジェオンよりもドヒョク推しになってしまったくらい、素敵なキャラクターを好演している。

横浜流星が演じるのは魅力的な“沼男”

さて、日本版『わかっていても the shapes of love』で横浜が演じるのは、ジェオンにあたる主人公で、鎌倉にある美術大学に特別臨時講師として海外から赴任してきた28歳の漣というキャラクター。特報映像を観たところ、横浜の色気が半端なく、オリジナル版のジェオンより女性を翻弄しそうな印象を受ける。

若き天才芸術家である漣は、誰もが近づきたくなる吸引力と、誰にも深入りさせないミステリアスな魅力をあわせ持つ“沼男”という設定。韓国版のジェオンは大学生なので、日本版はもう少し大人の恋愛ドラマになるようだ。

まるで、花に群がる蝶のように、常に誰かが漣の周りを囲んでいるが、才能溢れる漣は周囲の期待に応えるように、一見器用に生きながらも、周りの人々に対し、どこか諦めに近い感情を抱いている人物。そんな彼は、ほかの人とは違うと感じる美羽と出会う。

傷つくと“わかっていても”踏み出す人々を描く

美羽は、漣と同じ美術大学で彫刻学科の助手として働いている27歳の女性。在学中に思うような結果を出せなかった彼女は、卒業後も彫刻家としての夢を諦められずに、助手という形で大学に残りながら、海外渡航の道を探っている。

漣と美羽は惹かれ合うが、美羽は彼に近づいたら傷つくと感じている。『わかっていても the shapes of love』は、そんな美羽のように、傷つくと“わかっていても”一歩踏み出そうとする、現代を生きる愛に不器用な人々の、信じることへの肯定を描く、“2024年の日本”ならではの作品になっているという。

ヒロインに抜擢されたのは2本の大河ドラマに出演している南沙良

ヒロインの美羽を演じるのは、2022年の『鎌倉殿の13人』、そして現在放送中の『光る君へ』と、2本の大河ドラマに出演している南沙良。現在22歳の南は、本作で実年齢よりも年上のキャラクターに挑んでいる。「原作を拝見していたので、原作に対するリスペクトを忘れず、現場で生まれるものを大切にしながら、丁寧に向き合いました。思考を止めること、傷つくとわかっていても本能のまま動いてしまうことの脆さや美しさを感じました。登場人物1人ひとりが違った魅力でこの作品を彩っています。ぜひご覧ください」とコメントしている南。

横浜は、「自分が世に広く知っていただいたのは恋愛作品ですし、愛の話はこれからもでき、恋の話は今しかできない、ということで出演を決めました。中川（龍太郎）監督と共に、原作をリスペクトしつつ、自分たちがやる意味を常に考え、恋愛群像劇として1人ひとりが魅力的に輝けばという思いでこの作品を創りましたので、この冬、みなさんの心を温められたらうれしいです」とコメントしている。横浜も南も、原作へのリスペクトを大事にしているようで、原作ファンが日本版を観て、どう感じるのかも気になるところだ。

物語が進むにつれて変化する主人公の感情

本作で監督と脚本を務める中川は、映画『四月の永い夢』『わたしは光をにぎっている』『やがて海へと届く』などで、美しい映像と、細やかな感情表現を描き出してきた監督なので、今回の日本版『わかっていても the shapes of love』は、オリジナル版『わかっていても』に負けない映像美と、より深い感情演出のドラマが期待できる。中川は、「この物語は、流星さんのミステリアスな魅力から始まりますが、物語が進むにつれて、彼の繊細さ、激情、優しさ、強さが滲みでてきます」とコメントしており、横浜のさまざまな表情が映し出されていくのも、非常に楽しみだ。

『わかっていても』でも、エピソードが進むごとにジェオンの感情が変化し、ナビの前で見せる繊細な表情に心をつかまれた。『わかっていても the shapes of love』は、特報の映像だけでも、横浜が見せる愁いを帯びた表情や、ミステリアスな一面、そして妖艶な雰囲気などが感じられ、期待を抱かずにはいられない。観るものを引き付ける、横浜だからこその魅力が溢れているに違いない本編の配信を、ドキドキしながら待ちたい。

ABEMA『わかっていても the shapes of love』
［放送日時］12月9日（月）夜9時より ABEMAで配信開始
［出演者］横浜流星、 南沙良ほか
［番組トップページ］https://abema.tv/video/title/342-7

ライター：清水久美子（Kumiko Shimizu）
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X（旧Twitter）：@KumikoShimizuWP

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