1. トップ
  2. 豪華すぎる実力派のキャストが勢揃い!国内外で数々の賞に輝いた“傑作ドラマ”

豪華すぎる実力派のキャストが勢揃い!国内外で数々の賞に輝いた“傑作ドラマ”

  • 2024.11.25

2023年に放送されて人気を呼び、国内外で数々の賞に輝いた大ヒットドラマ『ブラッシュアップライフ』。バカリズムが脚本を担当し、安藤サクラが主演を務めた本作は、人生をゼロから何度もやり直すという、異色のタイムリープ・ヒューマン・コメディ。笑いながら観ていると、エピソードが進むうちに、ストーリーがどんどん深くなっていき、ハマったら抜け出せない傑作ドラマだ。

undefined
(C)SANKEI

同チームによる新作の放送前にぜひ観ておきたい作品

2025年1月から、脚本・バカリズム×『ブラッシュアップライフ』制作チームによる新たな連続ドラマ『ホットスポット』が放送されることでも話題を呼んでいる。『ブラッシュアップライフ』は、今まさにこのタイミングで観返しておきたい作品だ。

地元の市役所で働く33歳で独身の近藤麻美(安藤サクラ)は、実家で両親と妹と4人暮らしで、平凡な人生を送っていた。麻美には幼馴染みの夏希(夏帆)と美穂(木南晴夏)がおり、一緒にご飯を食べたり、カラオケをしたりしながら、同級生の噂話で盛り上がって、仕事のストレスを発散している。ところが、このまま平凡な人生が続くと思っていた矢先、麻美はトラックにはねられて、あっけなく死んでしまう。

すると、死後の世界の案内人(バカリズム)から「新しい生命にご案内します」と告げられるが、宣告された来世での自分は、人間ではないと知った麻美。だが、もう一度、近藤麻美として同じ人生をやり直して徳を積めば、人間に生まれ変わる確率が上がると教えられる。かくして、麻美は人生“2周目”をスタートさせることに。

先の読めない奇想天外な“ブラッシュアップライフ”

33歳の知識と人生経験を持った状態で、赤ちゃんからまた人生を始めるという奇想天外な“ブラッシュアップライフ”が描かれていくが、一筋縄ではいかず、麻美はこれに何回もトライすることになる。大人びた、しっかりした発言で注目されている子役の永尾柚乃が麻美の幼少期を演じ、永尾は実際に「人生何周目かを生きているのでは!?」と思わせるほど役にハマっていて、本作をより面白くしている。

麻美が繰り返すその時代ごとに、1990年代や2000年代などの、プリクラやたまごっちといった、当時流行ったものやヒット曲等が登場するのも話題を集めた。麻美や周囲の人々の服装や髪形の変化も面白い。

麻美は、仲良しの美穂や夏希とずっと友達でいたいと思っているが、徳を積むための行動によって、距離ができてしまい、1周目では親しくなかった真里(水川あさみ)と、4周目から仲良くなる。この辺りから物語が大きく展開し始め、ドラマチックになっていく。果たして、麻美の“ブラッシュアップライフ”の結末とは……?

先が読めず、予想外のラストに驚かされるが、とにかく見どころが多く、大満足できる内容となっている。

安藤サクラと同世代の俳優たちによる自然な名演技

undefined
(C)SANKEI

主人公の麻美を演じているのは、朝ドラ『まんぷく』の主演や、『ゆとりですがなにか』のヒロイン役、映画『万引き家族』等での海外の高い評価などで知られる、日本を代表する俳優の1人である安藤サクラ。安藤による本作でのコメディ演技も秀逸で、ドラマの魅力を大きく引き上げている。

安藤と同世代の木南晴夏、水川あさみ、少し年下ではあるが夏帆が、麻美と仲良しの友達を演じていて、麻美は「あーちん」、夏希は「なっち」、美穂は「みーぽん」、真里は「まりりん」と、あだ名で呼び合うのが楽しい。彼女たちの何気ない会話や噂話には、「あるある!」と共感するところが多いのだが、これはバカリズムの脚本の醍醐味だと思う。そんな風に仲間が集まる様子を、4人の俳優たちが自然に体現しているのも見どころだ。

さらに、同級生の「ふくちゃん」と呼ばれる福田俊介を染谷将太が、丸山美佐を野呂佳代が演じているが、美佐は「みさごん」というあだ名がどんどん変化し、「ごんみさ」→「ごんちゃん」→「ちゃんごん」など、原形が分からなくなっていくのも、あるあるネタではないだろうか。

人気と実力の高い俳優が多数出演

麻美は、人生を繰り返すうちに、市役所の職員、薬剤師、ドラマ制作スタッフ、研究医、パイロットと、さまざまな仕事に就く。テレビ局でアシスタント・プロデューサーになった際、俳優の臼田あさ美(本人)と親しくなった麻美は、念願のプロデューサーデビュー作『ブラッシュアップライフ』に主演してもらえることになる。臼田も安藤と同世代であり、バカリズム原作・脚本のドラマ『架空OL日記』で、夏帆らと共に主要キャラクターを演じていた。バカリズム作品のファンには、臼田の出演はご褒美のように嬉しいサプライズだ。

undefined
(C)SANKEI

ほかにも、『ゆとりですがなにか』で安藤と共演した松坂桃李が、麻美と交際するも、うまくいかない、ちょっとチャラい感じの田邊勝を演じていたり、麻美が徳を積むために、不倫に巻き込まれるのを阻止しようと奮闘する、幼馴染みの森山玲奈役で黒木華が登場したり、前述の染谷も含め、志田未来、三浦透子、江口のりこなど、人気と実力の高い俳優が多数出演しているのも見逃せない。

安藤をはじめとする豪華キャスト陣が、バカリズムの面白すぎる脚本の中で繰り広げる名演技によって、ほかの作品では味わうことのできない満足感に包まれる『ブラッシュアップライフ』は、何度でも繰り返し観たい大好きなドラマだ。



ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP