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ヒロインを“ギャルにした意味”がどんどん繋がっていく… 巻き返しなるか!橋本環奈主演・朝ドラ『おむすび』

  • 2024.11.29

支える側と、支えられる側。人は一人では生きていけず、ときに支え、ときに支えられるものだと教えられながら、私たちは生きている。連続テレビ小説『おむすび』11月25日〜29日に放送された第9週「支えるって何なん?」では、栄養学校に通う結(橋本環奈)と同班のサッチン(山本舞香)が、“支える側のエゴ”に言及するシーンがあった。

支える側のエゴ

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(C)NHK

第44回の放送にて、結はサッチンに「失礼なこと言ってしまったけん、ちゃんと謝ろうと思って」と持ちかける。

サッチンはスポーツ専門の栄養士を目指しており、その道は決して楽ではない。どれだけ努力をしても望んだ成果に結びつく可能性が低い、狭き門である。そんなサッチンと自分を重ね「同じスポーツの栄養士を目指しとる」と言ってしまった結。「元アスリートのサッチンと、うちを同じにするのは失礼すぎた」と正直に謝罪している。

重ねて「うちも真剣に栄養士を目指しとる」と主張する結だが、サッチンは「誰かを支えるとか、簡単に言わんといて。あんた、一回でも支えられる側のこと考えたことあんの?」と辛辣な態度を崩さない。

かねてよりサッチンは、メイクもネイルも髪型も派手な結を目の敵にしている節があった。なぜ、こうも結につらくあたるのか。結なりに真摯な言葉で謝ったにも関わらず、すぐに和解できなかった事実に、サッチンの頑なさが透けて見えるようだった。

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(C)NHK

サッチンが心を固く閉ざし、結だけじゃなく佳純(平祐奈)や森川(小手伸也)ら同班のメンバーに本音を明かそうとしない理由は、彼女のアスリート時代にあった。

陸上競技の選手としてインターハイ優勝の経歴を持つサッチンだが、過度な体重管理のせいで摂食障害になった過去があったのだ。入院生活を経て、ようやく回復してきた頃合いで、自分と同じように苦しい思いをしているアスリートを支える側にまわりたい、と思うようになった。

自分の意思に関係なく、否応なしに支えられる側を経験せざるを得なかったサッチンにとって、支える側にまわろうとするのは必然だった。それと同時に、さも当たり前のように自分を支える側に置いている結のエゴに反応し、どうしても反発心を抑えられなかったのだろう

実体験があるからこそ、良いアドバイスができる栄養士になるであろうサッチン。彼女に対する期待の声はSNSでも多く、「サッチンの視点は頼りになる」「本音を言い合えて、ようやく仲良くなれた?」など、二人の今後の関係性に言及する投稿も見られた。

好きなものを貫けば、みんなギャル?

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(C)NHK

お互いの思うところを開示し合い、ようやく関係性が一歩深まった結とサッチン。同班の4人でプリクラを撮りに行く目標も達成し、ステップが一段上がった感覚だ。どんな顔をして映ったらいいかわからない様子のサッチンには、まだまだぎこちなさが残るが、それも彼女らしさとして受け入れられていくだろう。

サッチンもギャルだね、と口にする結に、すかさず「私は化粧もネイルもしてないし」と反論するサッチン。しかし、結が通称・ハギャレンから受け継いだギャルの定義は「好きなものを貫けば、みんなギャル」なのだ。

他者の目を気にせず、周囲の意見によって自分の考え方や行動を変えず、好きなものを大事にして貫き続けること。外見が最優先されるのではなく、自分の大事なものをしっかり認識し、守り抜く精神の強さが、いわゆるギャル魂なのだと教えてくれる回でもあった。

NHK 連続テレビ小説『おむすび』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHKプラスで見逃し配信中



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。Twitter:@yuu_uu_



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