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意外に間違える人が多いかも!「1−(−2)+1/7×0.7」→正しく計算できる?

  • 2024.11.22
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数学の問題には、算数で習った知識を活かしながら計算しなくてはならないものがたくさんあります。今回の問題もその一つ。数学で登場する負の数とともに、算数の学習範囲である分数や小数の知識も使わなければ、答えにたどり着けません。

さて、あなたは正しく計算できるでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
1−(−2)+1/7×0.7

解答

正解は、「3+1/10(または、31/10)」です。

どうやって計算すればよいか、分かりましたか?

「途中で混乱してしまった」という人は、次の「ポイント」を確認してみましょう。

※当記事では、「3と1/10」のような帯分数を「3+1/10」と表します

ポイント

この問題のポイントは、「小数と分数の計算方法」です。

問題の式には、分数と小数が混じっています。こういった場合は、分数か小数どちらかに統一して計算します。

ただし、式によって分数に統一すべきか、小数に統一すべきかは変わってきます。

まず、分数を小数にする方法と、小数を分数にする方法を比較してみましょう。

<分数を小数にする方法>
分子÷分母を計算する。
例:1/5=1÷5=0.2
<小数を分数にする方法>
分子には小数点を取り除いた数、分母には1に小数点以下の桁数分の0を付けた数を設定する。
例:0.7=7/10

ここで、分数を小数にする方法がうまくいかないケースがあることに気が付きませんか? 割り切れないケースがある点です。

今回の問題に登場する1/7もそんな分数の一つです。

1−(−2)+1/7×0.7

「1÷7」は「0.1428...」といつまでたっても割り切れないので、1/7を小数にするのではなく、0.7を分数にした方が計算しやすいと分かります。

先に紹介した方法により0.7は7/10に変換できますので、式は次のようになります。

  1−(−2)+1/7×0.7
=1−(−2)+1/7×7/10

これで計算しやすくなりましたね。

では計算を始めましょう。このとき、冒頭の1−(−2)ではなく、「1/7×7/10」から始めることに注意してください。なぜなら、計算ルールでは、引き算や足し算よりも掛け算の方が優先されるからです。

分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。このとき、約分(分子と分母を同じ数で割ること)できるところは掛け算前に約分してしまいます。

では、やってみましょう。

  1−(−2)+1/7×7/10
=1−(−2)+(1×7)/(7×10) →分子と分母を7で割って約分
=1−(−2)+(1×1)/(1×10)
=1−(−2)+1/10

これで式は引き算と足し算だけになりました。引き算と足し算の優先度は同じなので、冒頭の負の数の引き算から順に計算していきましょう。

なお、負の数の引き算は、正の数の足し算として計算します。

−(−〇)→+〇

これは、負の数が全体に対してマイナスの影響を与えるからです。例えば、テストの「減点」を負の数と考えてみてください。減点部分が減ることは、テストの点数が上がることを意味します。つまり負の数を引くことは、全体にとってプラスなのです。

では、これを踏まえて計算を続けていきましょう。

  1−(−2)+1/10
=1+2+1/10
=3+1/10

もし帯分数(整数と、分母より分子が小さい真分数の組み合わさった分数)で答えを出すなら、これで計算は終わりです。

仮分数(分母より分子が大きいか等しい分数)で答えを出すなら、「3=3/1」を1/10と足します。

  3+1/10
=3/1+1/10
=(3×10)/(1×10)+1/10 →3/1の分子と分母に10を掛けて分母を1/10と揃える
=30/10+1/10
=31/10

これで答えを出せましたね。

まとめ

今回の問題には、小数と分数、そして負の数が登場しました。

小数と分数が混じった式では、どちらか一方に統一することで計算ができます。分数から小数への変換がうまくいかないときは、式を分数に統一しましょう。

また負の数の引き算が正の数の足し算になるのも、重要な計算ルールの一つです。

このように、複数の知識が問われる問題は他にもあります。ぜひ引き続き挑戦して、計算力を確かめてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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