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大人が意外と忘れている算数「31×(20+0.2)」5秒で解ける?

  • 2024.9.26
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電卓や計算アプリを使って計算するときは、何も考えず式を入力すれば瞬時に答えが出てきます。

しかし、自力で計算するときは、工夫をするかしないかで計算のスピードが大きく変わってくることがあります。

では、どのような工夫をしたらよいのでしょうか?

これは場数を踏むことで自然と身に付くものです。今回の問題で計算の工夫をする力を磨いてみましょう。

問題

次の計算をしてください。
31×(20+0.2)

制限時間は5秒です。

解答

正解は、「626.2」です。

この問題、31×20.2という二桁×三桁の数の問題とみてしまうと、時間切れになる可能性が高いです。

では、どうやって計算すればよいのでしょうか。

次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「分配法則」です。

()から計算するというルールを優先して、31×(20+0.2)を31×20.2としてしまうと、二桁×三桁の数の計算をしなければならず大変にみえます。

そこで、分配法則を利用することを考えましょう。

分配法則は、()の中の足し算をしてから掛け算をする場合と、()の中の数をバラバラに掛け算してから足す場合の答えが同じになるという法則です。

式の形で見てみると、次のようになります。

<分配法則>
(●+▲)×■=●×■+▲×■
●×(▲+■)=●×▲+●×■

これを今回の問題に利用し、31に対して()の中身をバラバラに掛けてみましょう。

31×(20+0.2)
=31×20+31×0.2

31×20も31×0.2も二桁×一桁の数の計算で済むので、答えを出すのも簡単です。

31×20+31×0.2
=620+6.2
=626.2

31×20.2を計算するよりも、ずっと楽だったのではないでしょうか。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

()から計算すること自体は、計算ルール上間違いではありません。もちろん()から計算しても正しく答えは出せます。

ただし、その計算がややこしい場合は、分配法則を使って楽ができないかを考えてみると良いでしょう。楽に計算をした方がスピーディーに答えを出せますし、間違いも少なくなります。

このような計算の工夫をもっと知りたいという人は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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