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大人が意外と忘れている算数「12×(3/4−2/3)」正しく計算できる?

  • 2024.9.10
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複雑な計算式も、簡単な式に変形する方法を知っていれば、素早く正確な計算が可能になります。

今回は、「分配法則」を使った問題に挑戦しましょう。

問題

次の計算をしなさい。
12×(3/4−2/3)

カッコがついた計算式は、カッコ内の計算を最初に行います。

ただ、今回の問題ではカッコ内が分数同士の計算なので、計算が大変そうです。

そんな時は、計算式を簡単な式に変形できないか考えてみましょう。

解説

今回の問題の答えは「1」です。

途中式は次のようになります。

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この計算を簡単にするために、ここでは「分配法則」を利用しました。

分配法則とは

分配法則とは、「二つの数の和(差)に“ある数”をかけても、二つの数にそれぞれ“ある数”をかけてからその和(差)をもとめても、結果は変わらない」法則です。

具体的には、以下のような形式で表されます。

<分配法則>
a×(b+c)= a×b+a×c
a×(b−c)= a×b−a×c

今回の問題を分配法則に当てはめると、次のようになります。

12×(3/4−2/3)=(12×3/4)−(12×2/3)

つぎのように、「12×3/4」は「4」で、「12×2/3」は「3」で約分してから計算を行うと、とても簡単ですね。

12×3/4=3×3=9
12×2/3=4×2=8

上記の2つの計算は、どちらの分数も分母が1に約分できるため、簡単な掛け算だけで計算が可能になります。

そして、最後に引き算をします。

9−8=1

したがって、答えは「1」になります。

このように分配法則を利用することで、多くの方が苦手とする分数の計算を省略して、計算を進めることができます。

まとめ

単純な計算力だけでなく、どのように工夫するかも重要です。

繰り返し練習することで、どのような場面で計算を工夫できるのかが分かるようになりますよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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