算数・数学の中でも図形に関する問題は、パズル的な要素があります。
クロスワードパズルのように、キーとなる部分が分かると連鎖的に問題が解けていく様は爽快感がありますよ。
今回の問題にも、ぜひ挑戦してみてください。
問題
次の画像の□に当てはまる数を求めなさい。
※四角形はすべて長方形であり、三角形はすべて直角三角形である。
※長さや面積の縮尺は、必ずしも正確にかかれていない。
解答
正解は、「21(cm2)」です。
どうやって答えを出せばよいか、分かりましたか?
次の「ポイント」で解き方の手順を詳しく見ていきましょう。
ポイント
この問題のキーポイントになる数字は「8cm」です。
まず、解答を得るために必要な要素を確かめておきましょう。
□の数字は左下の三角形の面積です。三角形の面積は底辺×高さ÷2で求められるので、底辺と高さが分かれば答えが出てきます。
横の線・縦の線、どちらを高さとしても底辺としても良いですが、解説の便宜上、横の線を底辺、縦の線を高さとして話をすすめます。
まず、高さは右下の長方形の縦の長さと共通です。
図より右下の長方形の横の長さは8cm、面積は48cm2ですね。
また長方形の面積を求める式は、縦の長さ×横の長さです。よって、次の式が成り立ちます。
48=8×縦の長さ
この式に当てはまる「縦の長さ」は6です。よって、左下の三角形の高さ=6cmだと分かりました。
次に左下の三角形の底辺の長さを求めます。これは、左上の長方形の横の長さと共通しています。
左上の長方形の面積は42cm2と分かっていますが、縦の長さが分からないので横の長さも求められません。
そこで、右上の三角形に注目します。左上の長方形と右上の三角形は縦の線が共通だからです。
右上の三角形は、底辺が8cm、面積が24cm2と分かっているので、次の式が成り立ちます。
24=8×高さ÷2
この式に当てはまる「高さ」は6です。
右上の三角形の高さ=左上の長方形の縦の長さなので、左上の長方形は縦6cmと分かりました。よって、左上の長方形の面積について、次の式が立てられます。
42=6×横の長さ
これで「横の長さ」は7cmだと分かります。さて、左上の長方形の横の長さは左下の三角形の底辺の長さと共通でしたね。
よって、左下の三角形の底辺の長さは7cmだと分かります。
ここまでの流れで、左下の三角形の底辺は7cm、高さは6cmだと求められました。あとは、三角形の面積の公式に従って計算すればOKです。
底辺×高さ÷2
=7×6÷2
=21(cm2)
まとめ
今回は、頭を鍛える図形迷路の問題に挑戦しました。
8cmというヒントに気が付くと、どんどん隠れていた数字が明らかになりましたね。
図形迷路の問題って面白い!と思った方は、ぜひ他の問題にも挑戦してください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
図形の問題にもう一問挑戦!