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大人が意外と解けない数学「5/12×0.6+1/4−(−0.5)」→正しく計算できる?

  • 2024.9.16
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算数で習う分数と小数は、どちらも整数ではない数を表現することができます。

では、この二つの数が一緒の式に表れたとき、どう計算すればよいか分かるでしょうか?

今回の問題に挑戦して、計算方法を確かめてみましょう。

問題

次の計算をしてください。
5/12×0.6+1/4−(−0.5)

解答

正解は「1」です。

ややこしい式に見えましたが、答えはすっきりした数になりましたね。

では、どうやって計算すればこの答えが出るのでしょうか?

次の「ポイント」で確認してください。

ポイント

この問題のポイントは「小数を分数に変換して計算すること」です。

この問題には、二種類の計算方法方があります。

一つは式を分数に統一する方法で、もう一つは式を小数に統一する方法です。

冒頭でもふれたように分数と小数はどちらも整数ではない数を表現できます。

よって、分数を小数に、あるいは小数を分数に変換することが可能です。

それぞれの変換方法は次の通りです。

小数を分数にする方法→分母を10の倍数とした分数に変換
例:0.3=3/10 0.07=7/100
分数を小数にする方法→分子÷分母を計算して変換
2/5=2÷5=0.4 

ただし、一つ注意点があります。分数を小数にする手順では割り算が行われますが、割り切れないと変換した小数は無限小数(無限に続く小数)になってしまうのです。

例:1/3=1÷3=0.3333......

では、改めて今回の問題を見てみましょう。

5/12×0.6+1/4−(−0.5)

冒頭の5/12を小数にしようとすると5÷12を計算することになりますが、その答えは0.4166......と無限小数になります。

これでは計算がしづらいですね。

よって今回の問題は、分数に統一して計算していきます。

では、式の中の小数を分数に変換しましょう。

5/12×0.6+1/4−(−0.5)
=5/12×6/10+1/4−(−5/10)

これで計算しやすくなりました。

では、今回の式に必要な計算ルールを確認しておきましょう。

・分数の掛け算→分子と分母をそれぞれ掛け合わせる。約分できるときは計算の途中で約分する。
・分数の足し算→分母をそろえて分子どうしを足す。
・負の数の引き算→負の数の引き算は足し算として計算する。→−(−〇)=+〇

まずは、冒頭の分数の掛け算から計算をします。計算途中で約分するのが、計算を楽にするポイントです。

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5/12×6/10+1/4−(−5/10)
=(5×12)/(6×10)+1/4−(−5/10)
=1/4+1/4−(−5/10)

次は分数の足し算です。

1/4+1/4−(−5/10)
=1/4+1/4−(−5/10)
=2/4−(−5/10)←2/4を約分する
=1/2−(−5/10)

最後は負の数の引き算です。

1/2−(−5/10)
=1/2+5/10←負の数の引き算は足し算に変換
=1/2+1/2←5/10を約分
=1/2+1/2
=2/2
=1

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

分数と小数が混ざった問題は、小数か分数どちらかに統一して計算します。

問題によっては小数に統一した方が早く計算できるものもありますが、分数が無限小数になってしまうリスクを考えると万能なのは小数を分数にして計算する解法です。

また、問題文で答えの形式を分数もしくは小数と指定されていたら、指定された形式に統一してから計算しましょう。

他にも分数と小数を扱った問題はたくさんあります。ぜひ挑戦してみてくださいね。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


分数と小数が混ざった計算にもう一問挑戦!

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