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「たった12分で映画超えのレベル」視聴者に衝撃… 予想外のストーリーに反響止まらず『ダンダダン』7話で描かれたアニオリ描写

  • 2024.11.22
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(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会

現在放送中のTVアニメ『ダンダダン』第7話が「初めてアニメで息できないくらい泣いた」「今期アニメの中でも最高傑作回なのでは」とSNSで大きな話題を呼んでいる。前回までのアクションやラブコメ展開とは一転、予想外の“号泣回”となった。

幸せな親子に訪れた“悲劇”に涙

怪異・アクロバティックさらさらの体内から脱出に成功したオカルン(高倉健)、モモ(綾瀬桃)、アイラ(白鳥愛羅)の3人。さらに、本気モードのオカルンによってアクロバティックさらさらをぶっとばした。だが、唯一普通の人間であるアイラだけは、アクロバティックさらさらにのみ込まれたことで死んでしまっていた。

なんとか蘇生を試みるオカルンとモモ。そこに起き上がったアクロバティックさらさらが、自らのオーラを使ってアイラを生き返らせることを提案する。モモが超能力で2人のオーラをつないだ瞬間、知られざるアクロバティックさらさらの“過去”が見えた。

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(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会

生前、アクロバティックさらさらは娘と2人暮らしで、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。娘にバレエを教えたり、稼いだお金で真っ赤な服を買ってあげたり……。

そんなある日、家に押しかけた男たちによってアクロバティックさらさらは暴力を振るわれ、娘を誘拐されてしまう。土砂降りの中、外に飛び出し息も絶え絶えに必死に男たちを追いかける。しかし、彼女は倒れ、娘を救うことはできなかった。

直後、星空の下でアクロバティックさらさらが優雅に踊る姿が映し出される。幸せな日々を理不尽に壊されてしまった悲劇と、星空の下で踊るアクロバティックさらさらの対比。満天の星と反射する水面の作画が見とれてしまうほど美しい反面、突然彼女に訪れた事件の残酷さが際立ち、胸がくるしくなる。

怪異となり過去を忘れてしまったアクロバティックさらさらに幼少期のアイラが声をかけたことで、彼女はアイラを娘だと思い込んでしまった。彼女がアイラに執着する理由は、この悲劇的な過去にあったのだ。

アクロバティックさらさらの過去を見たアイラは、涙を流しながら彼女に抱きつく。「お母さん、愛してる」「宇宙で一番幸せだったから」涙があふれるアクロバティックさらさらは、そのまま散り散りになり消えてしまった。観終わった後、しばらく呆然としてしまうような結末となった。

アクロバティックさらさらの過去に対しSNSでは「原作以上につらく感じた」「制作陣の作品愛を感じた」「初回でみるのやめた人、戻ってきて」「たった12分で映画超えのレベル」との声が続出した。

神回にひそむ“繊細な演出”

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(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会

“神回”と大きな反響を呼んだ第7話だが、細部の描写にもこだわりが詰め込まれている。たとえば、回想の前にアクロバティックさらさらが地面に着地するシーン。彼女はつま先立ちで着地しており、バレエをしていた生前を暗示しているのだ。

また、回想の中で娘と食べていたカレーにも細かい描写が。原作ではカレーの具までは描かれていなかったが、アニメでは野菜だけが入っており、貧しい家計が垣間見える。アクロバティックさらさらの娘より少ないカレーのルーからも、娘をなにより大事にする彼女のあたたかい感情がうかがえるのだ。

こういったさりげない描写に対して「気づいて号泣した」「アニオリ神すぎる」「細かい演出がすごい」とSNSでも反響が。ストーリーだけでなく、繊細な描写でも視聴者の心を動かした第7話。ハイクオリティなアニメ化によってまたひとつ作品の評価を上げた回となった。

ダンダダン
ABEMAにて毎週木曜25時より無料放送
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
[番組URL]https://abema.tv/video/title/593-10
【(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会】


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari