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すごいのはアニメ本編だけじゃない! 視聴者が興奮する“粋な演出”に「ゾクゾクした」「スキップできない」見逃せない仕掛けの数々

  • 2024.11.19

現在放送中のTVアニメ『チ。 ―地球の運動について―』。魚豊による漫画を原作としており、第26回手塚治虫文化賞のマンガ大賞など数々の賞を席巻している話題作だ。本作は第3話の衝撃的な展開がSNSで大きな反響を呼んだだけでなく、章の切り替わりと同時にオープニングとエンディングが大きく変化するという“仕掛け”があった。

※本記事は、ネタバレを含みます。

主人公交代を意味するオープニングの“粋な演出”

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(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会

第3話までで描かれたのは、主人公の少年・ラファウが研究者・フベルトから地動説の研究を引き継ぎ、己の信念を貫いた末に命を絶つまで。このパートは第1章と名づけられており、続く第4話からは第2章となり、新たな主人公・オクジーを軸に物語が進行する。

第4話になると、オープニング映像にある変化が起きる。それまではラファウの目元がアップで映し出され、他のキャラクターの眼が順番にカットインするという冒頭だった。しかし、主人公の交代とともに最初にアップで映るキャラクターがラファウではなくオクジーに。

一目でわかるような大きな変化がインパクト十分だ。主人公が移り変わり、新しい章の始まりを意味しているオープニングの仕掛け。今後もきっと章が進み主人公が変わるにつれ、最初に登場するキャラクターが違う人物になるのだろう。

オープニングが変化する作品が好きなアニメファンは少なくなく、SNSでも「ゾクゾクした」「スキップできない」「すべてが詰め込まれてる」「粋な演出だ」と驚きと興奮の声があがった。

ラファウのあとを追う姿は継承の暗示?

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(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会

『チ。』の主人公交代による変化は、オープニングだけでなくエンディングにも。第1章のエンディングは、ヨルシカによるエンディングテーマ「アポリア」のイントロに合わせてラファウが1人で歩いていた。

しかし、第2章になるとラファウのあとをついていくオクジー、バデーニ、ヨレンタが新しく登場。命を懸けて地動説についての研究を残したラファウの“信念”を追っているようでもあり、先頭を歩くラファウと、あとを追う3人によって継承される物語を表した秀逸なエンディングだ。

物語の進行とともにオープニングとエンディングが変わることで、作品を追う楽しさが倍増する。こういった仕掛けは現在放送中のアニメ『ダンダダン』のエンディングでも見られた。エンディングで登場する謎の招き猫の正体が、回を重ねたことで本編にて明らかになったのだ。

本編とオープニング・エンディングがリンクする仕掛けはアニメならでは。『チ。』は漫画が連載されていたころも話題を呼んでいたが、アニメ化によってさらに面白さが増した作品だといっても過言ではないだろう。連続2クールで全25話にわたって放送予定の『チ。』は、じっくり描かれる本編以外にも注目のまさに追うのが楽しいアニメだ。

チ。 ―地球の運動について―
ABEMAにて毎週土曜日夜24時10分より無料独占・見放題最速配信
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
[番組URL]https://abema.tv/video/title/568-32
【(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会】


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari