今回は電卓などの計算機で計算すると、間違った答えが出てきてしまうことがある問題です。
実は、電卓などの計算機の中には、正しい計算順序とは別の順序で計算している場合もあります。
そこで今回は、複雑そうな計算でも電卓に頼らずに計算する方法をおさらいしておきましょう。
なお、スマホなどの計算機アプリは正しい計算順序で計算している場合が多いので、電卓とは別物だとお考えください。
問題
電卓を使わずに計算しなさい。
13+24−13×24÷13
電卓を使いたくなるのは、後半の掛け算と割り算の部分ですね。
解説
この問題の答えは「13」です。
四則が混じった計算をする場合は、「掛け算・割り算をしてから、足し算・引き算をする」というルールがありますので、「13×24÷13」の部分から計算していきましょう。
複雑な計算に見えますが、工夫ができれば意外とすんなり計算できることもあります。
この部分は、掛け算と割り算のみで構成されています。しかし、割り算は掛け算に直すことができますから、この部分は三つの数の掛け算というように捉えることができますね。
掛け算だけの式においては、「計算する順序を自由に組み替えることが可能」というルールがあります。つまり、計算順序を入れ替えることで楽に計算できる可能性があります。
では、掛け算だけの式に直して計算順序を入れ替えてみましょう。
13×24÷13
=13×24×(1/13)
=13×(1/13)×24
=1×24
=24
これで、大きな数同士の掛け算を計算する必要がなくなりましたね。
では、残りの計算も同様に計算順序を操って楽に解いていきましょう。
13+24−13×24÷13
=13+24−24
=24−24+13
=0+13
=13
「13+24=37」と計算してしまう前に、「24-24」を先に計算することで、意図的に0を作り出せました。
このように工夫することで、計算ミスをする可能性が低くなりましたね。
まとめ
複雑で面倒くさそうな計算こそ、工夫して解けるととても楽しくて気持ちがいいですね。計算のルールに従いながら、計算の順序を入れ替えたり、数を変形させたりなどの工夫をすることで、意外に簡単に解けるかもしれませんよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。
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