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「残念すぎる」「ギャルじゃないじゃん」待望の“人気女優”登場も…期待外れの声? NHK『おむすび』

  • 2024.10.25

連続テレビ小説『おむすび』への厳しい声が止まない。第4週「うちとお姉ちゃん」では、仲里依紗演じる結(橋本環奈)の姉・歩が登場。博多ギャル連合への歩の厳しい物言いは予想外で、ギャル姿で披露される結たちのパラパラショーから、1995年に発生した阪神淡路大震災が描かれる脚本の流れに期待の声も挙がる。しかし、未だ「薄味続き」といった声も多い。さらに、「仲里依紗、ギャルじゃないじゃん」「残念すぎる」といった声も届いていた。

風間先輩、早くも退場か

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(C)SANKEI

低迷続きの『おむすび』における起爆剤として、待ちに待った仲里依紗が登場。しかし、彼女が演じる歩はすでにギャル姿ではなくなっていた。それどころか、髪は黒く、服装も地味で、ギャル時代の面影はない。バチバチのギャル姿での登場を期待していた視聴者としては、肩透かし感があるだろう。

ハギャレンなんて早く潰しちゃいな、という厳しい物言いに、火がついたのは結のほう。ギャルメイク&衣装で別人に変身した彼女は、ルーリー(みりちゃむ)と一緒に地元・糸島開催の「糸島フェスティバル」に出演する。

いきなり踊り始めたギャル集団に、最初はアウェイだった糸島住民だが、次第に心をつかむ。結自身も「ギャルってチョー楽しい!」と、あれだけ毛嫌いしていたギャルそのものに魅力を見出し始めていた

ギャル姿に変身した橋本環奈に「かわいい!」「似合ってる!」「とうとうなってしまった…!」の声も相次ぐ。オープニング映像でロングヘア姿の結も登場しているため、もしかしたら今後もさまざまなバージョンのギャル姿が見られるかもしれない。しかし、それだけでは視聴者を繋ぎ留めておくには弱いだろう。

強いてあげるなら、結の恋模様を追うことが『おむすび』完走の一手。しかしこちらも、松本怜生演じる風間先輩は、早くも退場の兆しだ。結は、書道部の先輩である風間に密かに思いを寄せていたが、彼には恋人らしき人物がいることがわかってしまう。

そうなると、結の相手は古賀陽太(菅生新樹)か、それとも四ツ木翔也(佐野勇斗)か……。どちらの高校球児と恋仲になるのか見守りたい。しかし、朝ドラでは中盤あたりから登場する新キャラがヒロインと結ばれることも珍しくはないため、まだまだ物語の展開を読むのは尚早でもある。

パンチに欠ける『おむすび』、起死回生の一手は?

くわえて、第5週「あの日のこと」で描かれるであろう、1995年の阪神・淡路大震災の描写も、本作のマンネリ感を打破する起死回生の一手となるかもしれない。

しかし、震災を描くのはリスクが伴う。比較的ライトな語り口で進んできた『おむすび』だからこそ、シリアスなシーンとのバランスが、今後の評価にも直結する。これまで、かつて米田家が神戸で暮らしていたこと、震災によって大切な誰かを失い、それが家族間でのタブーのようになっていることが仄めかされてきた。その一端が、ようやく開陳されることになる。

連続テレビ小説で阪神・淡路大震災が描かれるのは、『おむすび』が初めてではない。しかし、東日本大震災をはじめ、多くの震災を含む自然災害に苛まれてきた日本が、令和の時代にあらためて90年代初頭の荒波にスポットライトを当てる。そこに、多くの意義があると感じる。

厳しい声もある『おむすび』だが、決して作品として劣っているわけではない。本作が伝えようとしているメッセージが、届くところに届くよう、震災の描き方には慎重になってほしいと願う。



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X(旧Twitter):@yuu_uu_