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『笑うマトリョーシカ』最終回のワンシーンに考察飛び交う…「予想外だった」「すでにロス」反響続出

  • 2024.9.9

水川あさみさんが主演の金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系/毎週金曜よる10時)の最終話が9月6日に放送された。清家から打診され、清家のそばにいることでハヌッセンを突き止められると考え、彼のブレーンになった道上(水川)。だがジャーナリストとして進むことを決意し、ブレーンをおりる。そんな道上が清家と対峙したシーンはまさに圧巻!SNSで大きな反響が寄せられていた。

「見くびるな」清家の感情を内包した言葉にSNS「めちゃくちゃ怖かった」

道上たちが世に出したBG株事件の記事は、前外務大臣の諸橋(矢島健一)だけでなく、現総理大臣の羽生(大鷹明良)にも影響を及ぼす。そんななか、道上が羽生に呼び出され、BG株事件に清家の亡き父・和田島(加藤雅也)が関与し真相をもみ消したこと、諸橋が富樫(吉岡睦雄)に指示して道上の父(渡辺いっけい)を事故死させたことを清家は知っていたと明かす。清家は代議士になった直後から、父・和田島とつながっていたのだった。

道上は、直接清家と話をすることに。これまでの事故死も、BG株事件の真相も知っていた清家は、道上に近づいてBG株事件の証拠を探させ、ブレーンにしてBG株事件の真相を世に出さないようにしたのでは?と問い詰める。そして、和田島の政治活動の一つが清家の発言と一致していたことから、和田島がハヌッセンでは?と問う。しかし、清家は少し笑い、和田島は“同志”でありハヌッセンではないと否定。「(ハヌッセンは)いませんよ。僕は誰にも操られていません」と言い切る。

本当の自分を知らないという清家だが、それでも清家は道上に対し「見誤った」という。自分を操ろうとしてきた亜里沙(田辺桃子)、鈴木(玉山鉄二)を切り捨て、自分を洗脳してきた母・浩子(高岡早紀)と縁を切ったのは、彼らがしてきた行動に対する「見くびるな」という想いがあったことを明かす清家。「だから彼らにとって最悪のタイミングで別れを与えたんです」と。だが、鈴木の事故に関しては言及せず…。

清家が言った「見くびるな」に、SNSでは「めちゃくちゃ怖かった」「強い怒りを感じる」「対等に尊重してくれる相手をずっと求めていたんだな」「清家一郎の孤独と悲しみを感じる」と反響続出。

清家はヒトラーのしたことを絶対容認することはできないが、無関心な人々を動かそうとしたことは「無関心が蔓延しているこの国に必要」と言う。だが清家には明確な意思がなく、人に言われたことをこなしながら指針を求めていたという。過去に声を荒げた場面も演技だったことを明かし、道上が見てきた清家は彼が演じた表側だけだったことを指摘。清家が話せば話すほど、恐怖にも似た感情を覚えずにはいられない。

そして清家は、マトリョーシカの中心にある一番小さいマトリョーシカを手に取り、その顔が怒りに駆られているように見えるという。「僕には僕が分からない。でも見くびられたくないんですよ」と怒りがにじんだような表情を見せながらも、次の瞬間には笑みを浮かべて「最近、わかってきたことがあります」「権力は蜜の味がするってことが」と言い…。

清家の話を聞いた道上は動揺しながらも、一番小さなマトリョーシカが泣いてるように見えると意見を伝える。そして清家から感じていたSOSが間違っていなかったと続け、清家が抱える自分への怖さを指摘。「あなたを救うことになると信じて」とこれからも清家に向き合っていくことを告げ、その場を後にした。

道上が立ち去ったあと、急いでマトリョーシカを元に戻す清家。マトリョーシカを持つ手は震え、目からは涙が…。それが清家の裏側である“本当の自分”のように感じられ、印象深く心に残った。

まさに最大の見せ場ともいえる長尺シーンは圧巻! 清家の心の起伏を見せた櫻井の演技に、SNSでは「予想外だった」「圧倒された」「豹変ぶりエグい」「もうホラーレベル」「鳥肌が立った」と大きな反響を呼んでいた。

放送終了後も反響続出! 深い余韻を残す SNS「すでにロス」

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金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』より(C)TBS

物語は5年後に進み、清家はなんと総理大臣になり、鈴木は父の旧姓を掲げ選挙に出馬。道上は清家に関する本を執筆、引き続き清家を追っていた。総理になった清家の幼少~少年期の回想シーンでは、もし過去に戻れるなら高校生のころに戻りたいというモノローグも。高校生時代、友達と過ごす無邪気な清家の笑顔が映し出され、SNSでは「胸が苦しかった」「切なかった」「泣けてくる」との声が上がった。

さらに、記者会見に臨む清家の腕に父・和田島から時計がなかったことも話題に。その真相は明かされず、「もう必要なくなったってこと?」「本人の意思で進むってことかな」と、最終話でも考察が飛び交っていた。

放送終了後も「翻弄されたなぁ」「毎話夢中にさせてくれた」「すでにロス」という感想が。「複雑な中にも深いメッセージが隠されていた」「今の日本の政治を考えさせられるな、とも思った」という声も上がり、視聴者に深い余韻を残していた。


TBS系 金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』 毎週金曜よる10時

ライター:小松加奈
ライター/編集者。音楽・映画・ドラマ・アニメなどのエンタメ系を中心にインタビュー/レビュー/コラム記事などを手掛ける。

※記事内の情報は執筆時点の情報です