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観ないと損かも…?!俳優として活躍する“音楽アーティスト”の見逃せない出演作3選

  • 2025.2.12

音楽活動で人気を博しつつ、映画やTVドラマに出演して、俳優業としても活躍。そんな二刀流のアーティストの最新映画の中から、2025年2月に公開される作品を3作紹介したい。3本とも、主人公の流す涙が印象的な、心に響く青春映画だ。

『誰よりもつよく抱きしめて』

7人組ダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」のRYOKIとして活躍中で、俳優としても数々の作品に出演している三山凌輝が、久保史緒里とW主演を務める、心が震える愛の物語。

絵本作家の水島良城(三山凌輝)と書店員の桐本月菜(久保史緒里)は、学生時代に付き合い始め、今は鎌倉の海沿いの街で同棲している。お互いのことを大事に思い合っている2人だが、良城は強迫性障害による潔癖症を患い、月菜にも触れることができなくなっていた。彼女のすすめもあり、治療を決意した良城は、合同カウンセリングで同じ症状を抱える女性と親しくなるが、それを見て月菜は嫉妬してしまう。2人の溝が深まる中、書店を訪れたイ・ジェホン(ファン・チャンソン)が月菜に好意を抱き、良城と月菜の気持ちはどんどんすれ違っていく……。

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『虎に翼』で、伊藤沙莉が演じるヒロインの弟役を演じ、全国的に俳優としての知名度を上げた三山。高い演技力でさまざまなキャラクターに扮する彼は、特にこの映画の良城役では、BE:FIRSTのパフォーマンスで見せる表情と大きなギャップを感じさせ、幅広い表現力に圧倒される。良城が泣くシーンは圧巻だ。また、本作の主題歌「誰よりも」は、作詞をRYOKIとプロデューサーのSKY-HIが2人で手掛けており、BE:FIRST史上初となる日本語タイトルの楽曲として、ストレートな言葉で歌われるバラードソングとなっている。

大河ドラマ『どうする家康』などにも出演する久保は「乃木坂46」の、チャンソンは「2PM」のメンバーで、チャンソンもドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』などに出演し、俳優としても活動中。三山、久保、チャンソンの3人とも二刀流のスターだ。

『誰よりもつよく抱きしめて』2025年2月7日(金)公開
出演:三山凌輝、久保史緒里、ファン・チャンソン ほか
原作:新堂冬樹「誰よりもつよく抱きしめて」(光文社文庫)
監督:内田英治 脚本:イ・ナウォン
配給:アークエンタテインメント
公式サイト:https://dareyorimo-movie.com/
(C)2025「誰よりもつよく抱きしめて」HIAN /アークエンタテインメント

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(C)2025「誰よりもつよく抱きしめて」HIAN /アークエンタテインメント

『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

ダンス&ボーカルグループ「FANTASTICS from EXILE TRIBE」でボーカルを担当する八木勇征は、2021年からドラマ『美しい彼』で本格的に俳優業に進出。単独主演映画『矢野くんの普通の日々』などでも活躍する彼が、最新作『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』にも主演している。

原作は、2024年3月31日をもって放送作家業・脚本業を引退した鈴木おさむによる同名の朗読劇。緑豊かな自然に囲まれた小さな村には、ある秘密があった。村の少年たちは18歳になると「人生で一度だけ魔法を使える」と知らされる。魔法を使えるのは20歳になるまでの2年間で、命に関わる魔法は禁じられている。18歳を迎えたアキト(八木勇征)、ハルヒ(井上祐貴)、ナツキ(櫻井海音)、ユキオ(椿泰我)の4人は、魔法の使い道を考えるための会議を開き、真剣に魔法と向き合い始める。そして、彼らの選択が、4人の人生を大きく動かしていく……。

八木は、ピアニストを目指す友達思いの優しいアキトを好演しており、井上、櫻井、椿と共に爽やかな友情を瑞々しく体現している。魔法と聞くとワクワクするが、一度だけ使える魔法をどのように使うのかは重いテーマでもあり、アキトたちが悩みながらも成長していく過程が感動を呼ぶ。4人とも涙を流すシーンがあり、強く心を掴まれる。

八木は、これまで恋愛ドラマでファンを引き付け、体を張ったコメディにも挑戦していて、今回は人間ドラマの要素が大きい作品で主役を張っており、今後の俳優としての飛躍が楽しみだ。椿もアイドルグループ「IMP.」のメンバーとして活動しているので、二刀流アーティストとして次回作にも期待したい。

『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』2025年2月21日(金)公開
出演:八木勇征、井上祐貴、櫻井海音、椿泰我 ほか
監督:木村真人 原作・脚本:鈴木おさむ
配給:ポニーキャニオン
公式サイト:https://bokumaho-movie.com/
(C)2025 映画「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」製作委員会

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(C)2025 映画「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」製作委員会

『知らないカノジョ』

2011年11月に「SexyZone」のメンバーとしてデビューし、2024年3月にグループを卒業。現在は、ソロアーティストとして活動している中島健人。彼はSexyZone加入前から俳優業を行っており、これまで数々のTVドラマや映画に出演してきた。

映画はほとんどが主演作で、主演ではない『ラーゲリより愛を込めて』でも、足が不自由で、教育を受けておらず読み書きもできないが、常に笑顔で、明るくて真っ直ぐなキャラクターを快演。近年も、『おまえの罪を自白しろ』では家族の命を救うために奔走する役を熱演し、海外ドラマ「コンコルディア/Concordia」では全編英語のセリフで役に臨むなど、さまざまな演技に挑戦している。今回の『知らないカノジョ』で中島は、突然〈もう一つの世界〉に放り出され、“愛の試練”に立ち向かう主人公に扮している。

大学時代、小説家志望の神林リク(中島健人)はミュージシャンを目指す前園ミナミ(milet)と出会い、二人は互いに一目惚れして結婚する。8年後、リクは超人気のベストセラー作家となるが、ミナミは志半ばで夢を諦めてしまう。そんな中、ミナミに酷い態度を取った翌朝、リクが目覚めると、なぜかミナミは大スターで、リクは小説家ではなく一編集者という世界に変わっていた。もとの世界に戻るには、ミナミと仲直りするしかないと考えるリクだったが、新たな世界では、ミナミはリクの存在すら知らなかった……。

本作は、フランス・ベルギー合作映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』が原作の、切なくて愛おしいファンタジック・ラブストーリー。愛する妻だったミナミを取り戻すために、時に涙を流しながら、必死に奔走する情けない姿を自然体の演技で好演する中島が魅力的。ヒロインのミナミを演じるのは、シンガーソングライターのmilet。本作が映画初出演となった彼女は、主題歌にして劇中歌「I still」を書き下ろし、感動的な歌声を披露している。Miletも今後、二刀流となっていくのか見守りたい。

『知らないカノジョ』2025年2月28日(金)公開
出演:中島健人、milet、桐谷健太 ほか
原作:『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』(原題:Mon Inconnue)(ユーゴ・ジェラン監督/2021年)
監督:三木孝浩 脚本:登米裕一、福谷圭祐
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/shiranaikanojo/
(C)2025『知らないカノジョ』製作委員会

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(C)2025『知らないカノジョ』製作委員会


ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP