1. トップ
  2. 大人が意外と解けない算数「49×49」暗算できますか?

大人が意外と解けない算数「49×49」暗算できますか?

  • 2024.8.29
undefined

二桁の数を二回掛ける計算をするとき、ある特定の数の場合、暗算でも簡単に計算できる方法があります。

ここでは「一の位が9である数を2乗」するときに利用できる計算方法を紹介します。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
49×49

まずは自分自身で正しい答えが出せるかどうか挑戦してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「2401」です。

ここではインド式計算法を用いた解法を紹介します。

インド式式計算法では、「どのような計算式か」によって、解法のパターンが異なります。

今回は、以下の条件のときに使用できます。

一の位が「9」である数を2乗する。

今回は「49×49」(49の2乗)の場合を考えていきます。

【手順1】
元の数に1を足し、それを2乗する。
49+1=50
50×50=2500

【手順2】
「元の数+1」を2倍する。
49+1=50
50×2=100

【手順3】
手順1の数から手順2の数を引き、最後に1を加えると、これが答えとなる。
2500-100+1=2401

したがって、答えは「2401」です。

計算が成り立つ理由

なぜこのような計算が成り立つのか疑問に思った方もいるかもしれません。

ここでは、計算が成り立つ理由について考えてみましょう。

そのためには中学校で学習する「展開公式」を利用します。

(x+y)^2 =x^2 + 2xy +y^2

今回のインド式計算法は、「一の位が9である数」を2乗しています。

「一の位が9である数」ということは、「10の倍数から1を引いた数」と考えることができます。
((例) 49=50-1)

よって、二桁の数を「10a-1」と考えます。

つまり、公式において
x=10a
y=-1
とします。

このとき、

(10a-1)^2
=(10a)^2 + 2×10a×(-1) +(-1)^2
=100a^2 - 20a + 1

「100a^2」の部分は手順1の計算、
「20a」の部分は手順2の計算に対応しており、
「100a^2 - 20a + 1」は「手順1- 手順2 +1」の計算となっています。

インド式計算法が正しいことが分かりますね。

まとめ

今回は「一の位が9である数を2乗」する計算方法を紹介しました。

難しく感じるかもしれませんが、何度か練習すると、通常の計算方法より簡単に答えが出せるはずです!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


二桁の数どうしの掛け算にもう一問挑戦!

大人が意外と解けない算数「61×61」暗算できる?
大人が意外と解けない算数「61×61」暗算できる?