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大人が意外と解けない算数「61×61」暗算できる?

  • 2024.8.25
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インド式計算法というのは、計算式によってパターン分けをし、効率よく答えを導き出す考え方の一つです。

今回は「一の位が1である数を2乗」するときに利用できる計算方法を紹介します。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
61×61

まずは自分自身で正しい答えが出せるかどうか挑戦してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「3721」です。

ここではインド式計算法を用いた解法を紹介します。

インド式式計算法では、「どのような計算式か」によって、解法のパターンが異なります。

今回は、以下の条件のときに使用できます。

一の位が「1」である数を2乗する。

今回は「61×61」(61の2乗)の場合を考えていきます。

【手順1】
元の数から1を引き、それを2乗する。
61-1=60
60×60=3600

【手順2】
元の数の十の位を2倍し、後ろに1を付け加える。
十の位は「6」なので、6×2=12
12の後ろに1をつける→121

【手順3】
手順1、2で求めた数を足すと、これが答えとなる。
3600+121=3721

通常の筆算をするより、手順が少なく答えを求めることができました。

何度か練習をすれば、誰でも利用できるようになるはずです。

計算が成り立つ理由

なぜこのような計算が成り立つのか疑問に思った方もいるかもしれません。

ここでは、計算が成り立つ理由について考えてみましょう。

そのためには中学校で学習する「展開公式」を利用します。

(x+y)^2 =x^2 + 2xy +y^2

今回のインド式計算法は、「一の位が1である数」を2乗しています。

よって、二桁の数を「10a+1」と考えます。

つまり、公式において
x=10a
y=1
とします。

このとき、

(10a+1)^2
=(10a)^2 + 2×10a×1 +1^2
=100a^2 + 20a + 1

「100a^2」の部分は手順1の計算、
「20a + 1」の部分は手順2の計算に対応しており、
インド式計算法が正しいことが分かります。

まとめ

今回は「一の位が1である数を2乗」する計算方法を紹介しました。

インド式計算法は、様々なパターンを知っていると、多くの計算式に対応できるようになりますね!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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