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大人が意外と間違えやすい数学「−12×(−3)÷(−3)」→正しく計算できる?

  • 2024.8.8
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「負の数は扱いにくい」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

大人になると計算の機会が少なくなり、負の数の掛け算と割り算のルールはなおさら曖昧になっているかもしれません。

そんなときこそその計算ルールを確認し、負の数に対する苦手意識を克服するチャンスです。

ぜひ今回の問題に挑戦してみてください。

問題

次の計算をしてください。
−12×(−3)÷(−3)

解答

正解は、「−12」です。

途中で混乱せずに計算できたでしょうか。

負の数の扱いに不安があったという人は、次の「ポイント」で計算方法を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、負の数の掛け算と割り算におけるマイナス記号の扱い方です。

負の数であれ正の数であれ、数を掛けたり、割ったりする仕組み自体は変わりません。

ただし、答えの符号をどうするのかには注意しなくてはなりません。

12×3÷3
=12

−12×(−3)÷(−3) ←答えの12の符号はどうなる?

実は、負の数の掛け算と割り算の基本ルールはほとんど同じで、計算に使われている二つの数の符号が同じなら答えは正の数、符号が違うなら答えは負の数になります。

同符号どうしの掛け算、割り算なら答えは正の数
例:
2×3=6 −2×(−3)=6
6÷3=2 (−6)÷(−3)=2
異符号どうしの掛け算、割り算なら答えは負の数
例:
−2×3=-6 2×(−3)=-6
6÷(−3)=−2 −6÷3=−2

この基本ルールをもとにして、今回の問題を計算してみましょう。

−12×(−3)÷(−3)

最初の−12×(−3)は、負の数×負の数なので、同符号どうしの掛け算、つまり答えは正の数になります。

−12×(−3)÷(−3)
=36÷(−3)

次の36÷(−3)は、正の数÷負の数なので、異符号符号どうしの割り算、つまり答えは負の数になります。

36÷(−3)
=−12

これで答えが出ましたね。

別解

もう一つ、負の数の計算ルールを思い出さなくても答えを出す方法があります。

この問題は、−12に一度−3を掛けてから−3で割っています。

-12×(-3)÷(-3)

掛けた数と同じ数で割ると、掛け算と割り算が相殺されて掛けられた数に戻ります。

例えば、100×4÷4=100ですね。掛けられる数100を4倍して4で割ると、もとの100に戻っています。

この問題も同じで、−12に−3を掛けてから-3で割ると×(−3)と÷(−3)が相殺されて、もとの−12に戻ります。

−12×(−3)÷(−3)
=−12

このように考えても−12という正解にたどり着くことができますよ。

まとめ

今回は、負の数の掛け算と割り算に挑戦しました。

負の数の掛け算と割り算のルールは、同符号どうしで計算すると正の数に、異符号どうしで計算すると負の数になるという点で共通しています。

ルールがシンプルなので、覚えやすいと思いますよ。

負の数の扱いに自信が持てたら、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。


負の数の計算にもう一問挑戦!

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