中学三年生で習う数学といえば、二次方程式や二次関数、図形問題などがあげられますね。
しかし、方程式や図形などと同じく、数学においてとても重要なのが「定義」に関わる問題です。
今回は計算問題ではないので数学らしさは少なく感じるかもしれませんが、重要度はマックスですので、必ず知識として身につけておきましょう。
問題
次の数の平方根を答えなさい。
9
「平方根」というものが表す意味をしっかりと確認していきましょう。
解説
この問題の答えは「±3」です。
なんとなく覚えている方は、3のみだと思ったのではないでしょうか。
どこかで勘違いしている可能性があるので、確認してみましょう。
<平方根の定義>
二乗してaになる数をaの平方根という。
単に二乗のことを「平方」というので、3の平方=3^3=9ということができます。
また、整数を二乗してできあがった数を「平方数」といいました。
整数である3をもとにして9という平方数を作ったので、9の平方根は3ということが分かりますね。
ところで、数学には負の数という考え方もありますね。
「負の数は二乗すると正の数に変化する」という性質を持っていますから、二乗して9になる負の数があってもおかしくないですね。
それを探してみると、「−3」が見つかります。この負の数を答えに入れ忘れてしまうミスがとても多いので、気をつけなければいけません。
以上のことから、9の平方根は3と−3、つまり±3ということが分かりました。
ちなみに、「√9」というよく似ているものがあります。
この「√(ルート)」という記号は、「平方根のうちプラスの数」という意味を持っています。
なので、√9を整数にしなさいという問題の場合は、3のみが答えになることに注意しましょう。
まとめ
平方根と√は意味が似ているため、間違えやすい問題です。
今回の解説で定義をはっきりと覚えておけば、間違えることなく解けるようになるでしょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。