数学で習う「√(ルート)」という記号、大人になった今でも覚えていますか?
「ややこしく見える√のせいで数学につまづいた」という苦い記憶を持っている人もいるかもしれませんね。
しかし、基本の意味を押さえておけば√は怖くありません。今回の問題で、√の正体をしっかり押さえてみませんか?
問題
次の数を整数で表してください。
√81
解答
正解は、「9」です。
±9と答えた人は、惜しくも不正解です。
√の意味が正しく分かっているかどうかが、問題のカギになります。
次の「ポイント」で√の意味を解説していきますね。
ポイント
この問題のポイントは、√(ルート)の意味です。
√の前に、まずは平方根という言葉について説明しますね。
aの平方根とは、二乗するとaになる数のことです。
例えば、9の平方根は3と−3です。この二つはどちらも二乗すると9になります。
- 3×3=3^2=9
- (−3)×(−3)=(−3)^2=9
平方根は正の数も負の数も両方含む言葉というわけです。
しかし、二乗してaになる数でも、正の数と負の数を区別したいときもあるでしょう。
そんなときに使えるのが、√という記号です。
√aは二乗するとaになる「正の数」の方を表現できます(※√0を除く)。
一方、二乗するとaになる「負の数」の方は、√の前にマイナス記号を付け−√aと表現します。
※√0は0なのでこの表現は√0のときのみ当てはまらないことになります。
では、問題を改めてみてみましょう。
√81は、「二乗すると81になる正の数」という意味です。
二乗して81になる数、つまり81の平方根は9と-9ですが、√81はそのうちの正の数の方を表しているので、答えは9になります。
もしこの問題が、「81の平方根となる整数を答えなさい」なら、±9と答えるのが正解です。
しかしながら、今回は√81の整数表現を問われているので、答えに-9を含めるのは間違いになるのです。
まとめ
今回の問題はいかがだったでしょうか。
√と平方根は混同しやすいところがありますが、「√は平方根の一部」であり、√0以外の場合「正の数」を表すことに注意しましょう。
「√の意味が分かった!」という人は、引き続き他の問題にも挑戦してみてくださいね。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
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