イチロー選手が実践していた“朝カレー” ビジネスパーソンにも効果的だった！？管理栄養士が解説！！

イチロー選手が試合前に、毎日朝カレーを食べていたことは有名です。一般人の感覚からすると、朝からカレーってちょっと重たいイメージがありますよね。でも、この朝カレーには深い理由があるのかもしれません。今回は、管理栄養士の視点から、イチロー選手の朝カレーが試合のパフォーマンスや健康にどんな影響を及ぼすのかについて詳しく解説します。

スポーツ選手に限らず、ビジネスパーソンにとっても朝カレーにはメリットが！ただし、注意点も…

朝カレーで元気いっぱい！

 

イチロー選手が毎朝カレーを食べる理由には諸説ありますが、栄養バランスの良さやエネルギー供給の効率性などが考えられます。カレーは野菜、肉、スパイスが豊富に含まれていて、必要な栄養素を一度に摂取できる優れた料理。カレーに含まれる多様な食材が栄養バランスを保つのに役立ちます。カレーに使われる野菜はビタミンやミネラルをたっぷり含み、肉や豆類はタンパク質源として役立ち、鶏肉や牛肉は筋肉の成長と修復に必要な高品質のタンパク質を提供してくれます。ターメリックとクミンなどのスパイスは抗酸化作用があり、体内の炎症を抑える効果も期待できます。

朝カレーの栄養学的メリット

炭水化物
カレーに含まれるご飯やジャガイモは炭水化物の良い供給源です。炭水化物は体内でグルコースに変換され、速やかにエネルギーとして利用されます。これにより、試合やトレーニングの際に必要な持久力を維持するのに役立ちます。特に、朝の時間帯に適度な量の炭水化物を摂ることで、一日の活動に向けたエネルギー供給がスムーズに行われます。

タンパク質
鶏肉や牛肉などの肉類は、高品質なタンパク質を提供します。タンパク質は筋肉の修復と成長に欠かせない栄養素。運動後のリカバリーを早め、筋力を維持し、パフォーマンスの向上にも役立ちます。さらに、タンパク質は体の代謝を促進し、エネルギーの燃焼効率を高める効果も期待できます。

ビタミンとミネラル
カレーに含まれる野菜はビタミンやミネラルの宝庫。例えば、ビタミンAは視力や免疫機能をサポートし、ビタミンCは抗酸化作用を持ち、ビタミンKは血液凝固に役立ちます。カルシウムや鉄分は骨の健康や酸素運搬を補助に。これらの栄養素は、体の基本的な機能を支えるだけでなく、アスリートにとって重要な体調管理にも役立ちます。

スパイスの効果
カレーに欠かせないターメリックやクミンなどのスパイスには、抗炎症作用や抗酸化作用が。特にターメリックに含まれるクルクミンは、体内の炎症を抑え、酸化ストレスを軽減する効果があります。これにより、運動後の回復が促進され、体調を整える助けになります。さらに、カレーに使われるスパイスには代謝を促進する働きもあり、エネルギーの効率的な消費を助けます。特に、シナモンやジンジャーといったスパイスは血糖値のコントロールにも寄与し、エネルギーの供給を安定させる効果があります。これにより、長時間のトレーニングや試合中にもエネルギーレベルを維持しやすくなります。

持久力の向上、リカバリーの促進、集中力の向上に効果的！

カレーに含まれる炭水化物は、長時間のエネルギー供給をサポートします。これにより、試合中の持久力が向上し、疲労を感じづらく。特に、持久力が必要なスポーツでは、安定したエネルギー供給が不可欠です。

タンパク質とビタミンCは、運動後の筋肉の修復と成長を助けます。ビタミンCは酸化ストレスを軽減し、筋肉の回復を促進します。これにより、連日のトレーニングや試合にも対応できる体力が維持されます。

朝ごはんをしっかり摂ることで、試合中の集中力が高まります。カレーに含まれる栄養素は、脳の働きをサポートし、プレーに必要な注意力を維持します。試合前に適切な栄養を摂取することは、パフォーマンスの質を高める上で重要です。

健康への影響

消化と代謝の活性化
スパイスの効果で消化機能が改善され、代謝が活性化します。栄養素の吸収が効率的に行われ、エネルギーの利用が最適化されます。日常の食事でスパイスを適度に取り入れることで、消化器系の健康を維持することができます。

免疫力の向上
カレーに含まれるビタミンやミネラルは免疫機能を強化します。ターメリックやクミンなどのスパイスは抗炎症作用と抗菌作用を持ち、体の防御機能を高めます。これにより、病気に対する抵抗力が強化され、健康な状態を維持することができます。

朝カレーの注意点も…！

朝カレーには多くの健康効果がありますが、すべての人に適しているわけではありません。以下に注意点を挙げますので、しっかり頭に入れておきましょう！

胃腸への負担
スパイスの強いカレーは、一部の人にとっては胃腸に負担をかけることがあります。特に空腹時に摂取すると、消化不良を引き起こす可能性があります。カレーを食べる際には、適量を守り、個々の体調に合わせることが大切です。

脂肪分の多さ
カレーに含まれる肉の種類や調理法によっては、脂肪分が多くなることがあります。特に脂質摂取を制限している人にとっては問題となる可能性があります。脂肪分を抑えた調理法や具材選びを心がけることで、カロリー摂取をコントロールできます。

塩分とカロリー
カレーの調理法や使用する材料によっては、塩分やカロリーが高くなることがあります。高血圧や体重管理が課題となる人には注意が必要です。塩分控えめのスパイスやカロリーオフの具材を選ぶことで、健康的なカレーを楽しむことができます。

食事の効果や適応には個人差があります。イチロー選手にとって効果的な朝カレーでも、人によっては合わない場合があります。それぞれの体調などに応じた食事プランが重要です。

朝カレー習慣は、アスリートだけでなくビジネスパーソンにとっても参考になる点が多いです。忙しい毎日の中で、栄養バランスの取れた朝食を続けることで、仕事のパフォーマンス向上や健康管理にも役立ちます。ぜひ、このイチロー選手の朝カレーを参考に、あなた自身の理想的な朝食習慣を見つけてみてください。

---

作画：青木ぼんろ（＠aobonro）

監修：本多 勝(ほんだ しょう)岡崎市の管理栄養士
1992年愛知県岡崎市生まれ。 空手家として、12度の全日本選手権大会優勝の実績を持つ闘う管理栄養士。 食事・運動・瞑想のノウハウをビジネスマン向けに応用したコンテンツで、 健康という切り口から企業のパフォーマンスアップに寄与。