1. トップ
  2. 大人が意外と間違える算数「43×47」→暗算できる?

大人が意外と間違える算数「43×47」→暗算できる?

  • 2024.7.6
undefined

「インド式計算法」というものをご存じでしょうか。

これは、計算が満たす条件を整理し、パターン化された解き方に当てはめることで、効率的に計算を行う手法です。

やり方を覚えてしまえば、二桁×二桁の掛け算も暗算でできるようになるはずです。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
43×47

まずは筆算で計算してみてください。

インド式計算法で答えを求める場合と筆算で求める場合とで、計算にかかる時間を比べてみましょう。

解説

今回の問題の答えは「2021」です。

ここでは、インド式計算法を用いて計算する手順をご紹介します。

インド式計算法では、計算式が満たす条件によって計算方法がパターン化されています。

今回の問題は、以下の条件を満たしています。

・十の位が同じ
・一の位同士を足すと、10になる。
(43と47は、十の位が共に「4」、一の位同士を足すと「3+7=10」)

【手順1】
十の位の数と、十の位の数に1を足した数を掛け算する。
4×5=20

【手順2】
二つの数の一の位同士を掛け算する。
3×7=21

【手順3】
手順1と手順2で求めた数を順に並べ、それが答えとなる。
20と21なので、2021が答え。

必要な計算は、簡単な「足し算と九九」だけですね。

初めのうちは難しく感じるかもしれませんが、慣れると筆算で計算するより、早く正確な計算が可能です。

計算が成り立つ理由

どうしてこのような手順で計算ができるのか、疑問に思いませんか。

ここでは、計算に用いたインド式計算法が成り立つ理由を考えてみます。

知らなくても計算はできますが、理由まで知っていると計算ミスを減らすことができるかもしれません。

今回は面積図を用いて考えます。

「43×47」の計算は、縦43、横47の長方形の面積を求めるのと同じです。

その長方形を下図のように四つの四角形に分割しましょう。

undefined

手順1では、「十の位の数と、十の位の数に1を足した数を掛け算する」ということをしました。

これは3×40の長方形を向きを変えて、40×7の長方形の横に置く操作に対応します。

すると、下図のように、水色の長方形の横の長さが47+3=50cmとなりました。

undefined

よって、水色の長方形の面積は「40×50=2000」と求められます。

残った黄色の長方形の面積は、「3×7=21」と求められます。(【手順2】に対応する計算)

そして最後に、それぞれの長方形の面積を足すと、答えが求められます。(【手順3】に対応する計算)
2000+21=2021

まとめ

簡単な計算で、早く正確に計算が可能な「インド式計算法」。

手順さえ覚えてしまえば、誰でも活用できるはずです。

今回ご紹介したパターンとは違うインド式計算法は、別の記事で解説しているので、そちらもぜひご覧ください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

undefined

「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。


インド式計算にもう一問挑戦!

大人が意外と解けない算数「42×46」→暗算できる?
大人が意外と解けない算数「42×46」→暗算できる?