「負の数(マイナス)」の計算は、間違いやすいため注意が必要です。
今回は、負の数だけの計算式に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−7−(−9)−3/5×(−15)
負の数ばかりの計算なので、答えも負の数になるのでしょうか。
まずは正しい答えが求められるか、自分自身で計算をしてみましょう。
解説
今回の問題の答えは「11」です。
また、途中の計算式は次のようになります。
−7−(−9)−3/5×(−15)
=−7−(−9)+9
=−7+(+9)+9
=2+9
=11
答えは正の数になりました。
どのように計算をしたのか、確認していきます。
掛け算の計算
まず、計算の順序は「掛け算」からです。
つまり、「−3/5×(−15)」の部分を計算します。
ここでのポイントは、「3/5」の前の「−(マイナス)」も一緒に考えることです。
これによって、掛け算は「(−)×(−)」の計算となっています。
負の数を含んだ計算は、数字部分と符号部分(プラス・マイナス)を別々に考えることができ、符号は次のようになります。
(+)×(+)=(+)
(+)×(−)=(−)
(−)×(+)=(−)
(−)×(−)=(+)
よって、「−3/5×(−15)」の計算は次のようになります。
数字:3/5×15=9
符号:(−)×(−)=(+)
したがって、「−3/5×(−15)=+9」です。
足し算・引き算の計算
掛け算部分の計算をしたことによって、元の計算式は次のようになりました。
−7−(−9)+9
これは、足し算・引き算の計算です。
しかし、「負の数の引き算」が含まれているので注意が必要です。
通常、「負の数を引く」計算は、次のように足し算に変えて計算をします。
「負の数を引く」は「正の数を足す」と等しい。
つまり、元の式は次のように計算ができます。
−7−(−9)+9
=−7+(+9)+9
=2+9
=11
したがって、今回の問題の答えは「11」です。
元の計算式は、負の数ばかりでしたが、計算結果は正の数になりました。
「(−)×(−)」や「負の数を引く」という計算は、どちらも正の数になるからですね。
まとめ
負の数ばかりの計算だからと言って、計算結果も負の数になるわけではありません。
負の数同士の計算で、正の数になることもあります。
計算の間違いでは、よく「符号ミス」があるので注意して計算を進めましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
負の数の計算にもう一問挑戦!