1. トップ
  2. 大人が意外と解けない算数「500mのトンネルを通過 → 何秒かかる?」

大人が意外と解けない算数「500mのトンネルを通過 → 何秒かかる?」

  • 2024.5.15

 

undefined

 

今回は、算数・数学の中でも「苦手」「嫌い」といわれることが多い「速さ」からの出題です。

その中でもさらに特殊な「通過算」に挑戦してみましょう。

「通過算」は公務員試験でも使われる問題で、解けるようにしておきたい分野です。

解き方さえ理解すれば、とても簡単に感じますよ!

問題

次の問いに答えなさい。
車体の長さ150m
秒速25mで走るの電車
長さ500mのトンネルを通過するのに何秒かかるでしょうか?

文章だけで状況を整理しにくい問題は図に表していくことが重要なポイントです。

解説

この問題の答えは「26秒」です。

「通過算」とはいっても「速さ」の問題であることに変わりはありません。

「速さ」の問題で必ず使うポイントがあるので、そちらから確認していきましょう。

1.距離=速さ×時間
2.速さ=距離÷時間
3.時間=距離÷速さ

今回の問題では、何秒かかるか、つまり時間を問われていますので三つ目の公式を使います。

「通過算」に取り組むにあたって重要なのは、実際に状況をイメージすることです。

電車とトンネルの位置関係を正しく捉えることができれば、計算の見通しが立ってきます。

電車とトンネルの位置関係を簡単に図に表してみましょう。

undefined

通過前と通過後の位置関係はこのようになります。

この図から、電車が650m移動したら通過したことになるのかが分かりますね。

よくある間違いとして、「トンネルの長さ分だけ移動したら通過したことになる」と考えて間違えてしまうケースがあります。

距離は500m、速さは秒速25mなので時間は
500÷25=20
より、20秒

正しくは、電車全体がトンネルから出てきたところまでになりますので、(電車の長さ+トンネルの長さ)の分だけ移動しないと、通過したことにはなりません。

さて、電車が移動するべき距離は分かりました。

時間を求めるためには速さも必要ですが、これは問題文で秒速25mと出てきていますので、あとは計算するだけです。

距離は650m、速さは秒速25mなので時間は
650÷25=26
より、26秒

このように、「通過算」は(電車の長さ+トンネルの長さ)÷速さで求めることができます。

まとめ

「通過算」は目にする機会が少ない問題ですが、「速さ」の公式を復習できる重要な問題です。また、図に表して整理することも非常に重要な手法ですので、しっかりと確認しておきましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):うおうお  数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。


「速さ」を求める問題をもう一問どうぞ!

大人が意外と解けない「840m歩くのに12分かかった→分速は?」
大人が意外と解けない「840m歩くのに12分かかった→分速は?」