計算力を鍛えるには繰り返しの練習が必要ですが、同じような計算を何度も繰り返すのは飽きてしまいますよね。
そこで、パズルのような問題を解くことで計算力を鍛えてみませんか?
普段とは少し違う形の問題に挑戦することで、発想力も一緒に鍛えることができますよ!
問題
「3、4、7、8」の数字を1回ずつ使って、
答えが「5、6、7」になる計算式をそれぞれつくりなさい。
※四則演算(+−×÷)とカッコは何回でも使えるとする。
これは、ある私立中学校の入試問題として出題されたものを改題しています。
「5、6、7」それぞれの数に対して複数の解答があるので、一つの式がつくれた方は他にもつくれないかを考えてみましょう。
解説
この問題の解答例は以下の通りです。(これ以外にも解答は複数あります。)
「5が答えになる計算式」
・(3+4×8)÷7
・(3+7)÷(8÷4)
「6が答えになる計算式」
・7−(3−8÷4)
・8÷4+7−3
「7が答えになる計算式」
・7×(3−8÷4)
・(8−7)×4+3
この問題を考える際に気をつける点は、計算の順序です。
四則演算は以下の順番で計算します。
(1)カッコ内の計算
(2)掛け算・割り算の計算
(3)足し算・引き算の計算
また、カッコをどこに付けるのか?ということが大きなポイントとなります。
例えば「8÷4+7−3」という計算は、カッコが付いていません。
「(8÷4)+7−3」とカッコを付けても間違いではありませんが、これはあってもなくても計算結果は変わりません。
8÷4+7−3
=2+7−3 ←割り算を先に計算(8÷4=2)
=9−3
=6
一方、「(3+7)÷(8÷4)」の計算はどうでしょうか。後半部分は割り算なので、カッコがない「(3+7)÷8÷4」でも同じ計算結果になるのでしょうか。
これは、カッコがある場合とない場合で計算結果は異なります。
カッコがある場合
(3+7)÷(8÷4)
=10÷2 ←カッコを先に計算
=5
カッコがない場合
(3+7)÷8÷4
=10÷8÷4 ←割り算を前から順に計算
=1.25÷4
=0.3125
他の式でも、カッコを付けてみると、うまく計算式がつくれるということがあるはずです!
まとめ
計算式をつくる問題は、単純な計算力だけでなく、発想力も鍛えられます。
ぜひ、他の問題にも挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
次は、四則演算の問題に挑戦!