今回は中学受験の算数から整数問題をご紹介します。
大人の皆さんにとっても脳トレになる、楽しく取り組める問題です。
さっそく一緒に考えてみましょう。
問題
問題
99999999999999999999÷37
余りはいくら?
「99999999999999999999」は二十桁の整数です。
ちょっとした工夫で、すべてを計算することなく驚くほど簡単に答えが出せます。
解説
この問題の答えは「余り25」です。
99÷37の余りの25が、99999999999999999999÷37の余りと等しくなります。
ポイント
なぜ、99÷37の余りの25が、99999999999999999999÷37の余りと等しくなるのか。
ポイントを二つ解説します。
ポイント1:999は37で割り切れる
ポイント2:割り算は分配法則が成り立つ
ポイント1:999は37で割り切れる
999÷37=27
今回の問題の99999999999999999999÷37の中の999÷37だけを計算してみると、商が27となり割り切れます。
ポイント2:割り算は分配法則が成り立つ
(a+b)÷c=a÷c+b÷c
割り算には分配法則が成り立ちます。
分配法則とは、分配法則とは割り算や掛け算を分けて配る法則のこと。
割られる数が足し算で表される数の場合、足し算をしてから割った結果と、先にそれぞれの数を割ってから足し合わせた結果は等しくなります。
今回の問題にポイント1とポイント2を当てはめて考えてみましょう。
上記の式では、99999999999999999999÷37に分配法則を適用させています。
特に999÷37が割り切れることを利用するため、三桁ずつ数字を区切る形で分配法則を用いています。
すると、分配法則の最後の項の99÷37以外はすべて割り切ることができるので、今回の問題の答えは99÷37の余りの25となります。
まとめ
今回は実際に中学受験に出題された整数問題をご紹介しました。
分配法則を活用することが、今回の問題のポイントでした。
大人の皆さんも算数の問題を解くことで、いろいろな気付きが得られるかもしれません。どんどんチャレンジしていきましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文:nika
Webライター
これまで15年以上、学習塾で教務部長や教室長として小学生から高校生まで算数・数学の指導を行っている。
監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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