インドはなぜ世界有数のIT先進国となれたのか。
その理由の一つに進んだ算数教育があげられ、「インド式計算法」と呼ばれる独自の計算方法の存在があります。
今回は複数あるインド式計算法の中から、百に近い数字同士の掛け算のテクニックをご紹介します。
問題
(問題)
96×97を暗算で計算しなさい。
「こんなややこしい計算は暗算で計算できないよ…」と感じた人も多いのではないでしょうか。
インド式計算法を使いこなすことで、この式も暗算で計算できます。
解説
この問題の答えは「9312」です。
インド式計算法では、条件によって計算式の考え方があります。
今回の計算の条件は「百に近い数字同士の掛け算」になります。
【手順1】
100を2つ掛け合わせる
96×97を、100より4小さい数と100より3小さい数の掛け算と見ます。
そして、まず100×100の計算を行います。
100×100=10000
【手順2】
100から引いた数同士の和を、100に掛けます。
100から96と97を引いたとき、余りの数は4と3なので、(4+3)×100=700となります。
【手順3】
100からそれぞれの数を引き、余りの数同士を掛け合わせます。
96×97では4×3=12となります。
【手順4】
【手順1】-【手順2】+【手順3】を計算する。
10000-700+12=9312が答えです。
ポイント
今回ご紹介した計算方法がなぜ成り立つのか。
その仕組みは次の3つの手順で説明できます。
- 掛け算を長方形の面積で表す
- 一辺が100の正方形で囲む
- 面積の計算を行う
1:掛け算を長方形の面積で表す
掛け算は長方形の面積で表すことができます。
長方形の面積は縦×横で求められるので、今回の問題の96×97は縦の長さが96、横の長さが97の面積で表せます。
2:一辺が100の正方形で囲む
1で用意した縦の長さが96、横の長さが97の長方形を、一辺が100の正方形で囲んでみましょう。
3:面積の計算を行う
2でできた図形の面積を求めます。
全体の正方形から、3×100の長方形と4×100の長方形を引きます。
このとき、右下の赤の四角形を2回引いてしまうことになるので、1回分付け加えます。
100×100-3×100-4×100+3×4
=10000-700+12
=9312
いくつか例題をご紹介するので、練習してみましょう。
練習問題
1:98×99
2:98×96
3:99×97
練習問題の答え
1:98×99=100×100-(2+1)×100+2×1=10000-300+2=9702
2:98×96=100×100-(2+4)×100+2×4=10000-600+8=9408
3:99×97=100×100-(1+3)×100+1×3=10000-400+3=9603
まとめ
今回はインド式計算法の一つとして、百に近い数字同士の掛け算の方法をご紹介しました。
今回ご紹介した方法を何度か使って計算してみて慣れれば、これまでよりも素早く計算できるようになるはずです。
ぜひ活用してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・監修:篠原尚斗
兵庫いぶき塾の塾長。これまで15年以上、学習塾で教務部長や教室長として小学生から高校生まで算数・数学の指導を行っている。兵庫県の中学生のための学習情報サイト“いぶきwebスクール”を運営中。
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